現代とのギャップに驚愕!漢字成り立ちの歴史

漢字のルーツを辿っていくと、中国の殷王朝の頃に発明された「甲骨文字」がはじまりになるんだとか。そんな長い歴史の中で漢字もさまざまな変化をしてきました。

同じ漢字であっても、今と昔では言葉のニュアンスが異なることで、全く違う意味で使われている漢字も少なくありません。

そこで今回は、そんな漢字の成り立ちから、現代との意味合いが異なってしまった、ギャップがありすぎる漢字のルーツを探っていこうと思います。

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時代とともに変化する漢字の意味

漢字の成り立ちは、何かの形を抽象的に表していうことが多いといいます。たとえば、「目」は人間の目を模したものであることは、イメージしやすいですよね。

漢字に限らなくとも、たとえば星座でも星と星とつなげることで、それらしい名前を付けているのと似ています。

「オリオン座」や「ペガサス座」など、こじつけといわれてもしかたないですが、それが星座のロマンなんですから仕方ありません。

ただ、漢字は形だけでなく「意味」も含まれることで、もう少し複雑になってきます。その一つが昔と今とのニュアンスの違いです。

美(うつく-しい・ビ)

たとえば「美」という漢字。現代では、主に人や風景に対して使いますが、成り立ちを調べていくと、かなり(現代人にとって)変態な意味を持っていたんです。

元々、美は羊の全身を表現している漢字なんです。

美しい羊

という漢字は、羊の上半身を表しているのですが、「美」では、そこに「大」を加えて出来た漢字になります。つまり、羊の全身を表現しているわけです。

そして、何を隠そうこの羊は牝羊です。

美の「大」という部分は、牝羊の太ももを表しているといいます。つまり、大昔の人たちは、牝羊の成熟した太ももに美しさを感じていたわけです。現代の「美」よりもかなり限定して使われていました。

この成熟した羊の美しさを、「美」といったのです。その後すべての「美しいもの」の意味に使うようになりました。美しい意味から、「よい、ほめる」の意味も生まれました。
出典:白川静さんに学ぶ漢字は楽しい 白川静 小山鉄朗 p140

漢字の成り立ち

臭(にお-い・シュウ)

臭にも面白い意味があるんです。

「臭」をじっと見てると、何かに見えてきませんか?そうです、犬の顔です(笑)。

ちょうど鼻から口周りを表しているんです。たしかに犬の口は尋常でないほどクサイですが、それがルーツ・・・ではないんです。

漢字の成り立ち

実際には、犬の口がクサいから昔の人が付けたというよりも、犬の嗅覚(きゅうかく)が鋭いことから、この漢字ができたんです。

ちなみに、旧字では「自」の下は「大」ではなく「犬」だったそうです。それが、時とともに「大」に変化していきました。

こうして改めて比べてみると、「臭」は犬の顔に似てますよね。

旧字は「自」と「犬」を組み合わせた形です。この「自」は正面から見た鼻の形です。犬は動物の中でも特に嗅覚が鋭いので、犬の鼻の意味で「におう、におい」の意味となり、「くさい」の意味となりました。
出典:白川静さんに学ぶ漢字は楽しい 白川静 小山鉄朗 p106

県(ケン)

最後に紹介するのは「県」です。

そして、県の使い方こそ現代とのギャップがありすぎる漢字の一つでもあったんです。その成り立ちを知ったら、もしかしたら、恐怖を感じかもしません。

県も「何か」を模したのが成り立ちのルーツなのですが、何を模したのかといえば、

人間の首

です。

漢字の成り立ち
※念のためボヤかして表示しています

県の下の三つの線は、逆さ首のときに垂れ下がった「髪の毛」を表現していたんです・・・怖い。

現代とのギャップを知ることで、漢字の新しい魅力が発見することができます。

白川静さんに学ぶ漢字は楽しい 小山 鉄郎 白川 静
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