なぜユミルは命を捨ててまでクリスタを守ろうとしたのか|進撃の巨人 考察

ここではユミルについての考察をしていこうと思います。

登場回こそ12巻でフェードアウトしてしまうキャラですが、壁や巨人についての秘密を解明する際に非常に重要になってくるキャラなのは間違いありません。

そこで、12巻を中心にユルミの行動を整理しながら、いくつかのポイントについて考察していきます。

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なぜユミルはクリスタを守るのか

まず基本前提として、ユミルが巨人から人間に戻れた経緯について整理していくことにします。

ユミルが人間に戻れたのは、ライナーの友人であるマルセルを食べたことが直接的な理由として明らかにされていました。

進撃の巨人 12巻
出典:進撃の巨人 12巻 諫山 創

巨人の力を盗んだことによって、巨人たちに殺されることを恐れたユミルがとった行動が、壁の秘密を握るクリスタに近づくことでした。

しかし、その打算的な思惑も、いつしかクリスタに情が移っていきます。この一コマにクリスタに対する本心が描かれているように思います。

進撃の巨人 12巻

出典:進撃の巨人 12巻 諫山 創

ユミルの人生の中で、唯一笑顔でそばにいてくれたクリスタ。彼女のこの訴えは自分が助かりたいというよりも、むしろクりスタを危険な目に遭わせたくないという思いのようが強いように感じます。

この世界の真実に足を踏み込んだユミル。おそらく偶発的に人間に戻れたことから、ライナーたちほどは真実を知っているわけではありませんでした。

それでも、近いうちに壁の中は地獄と化すということは周知の事実として疑わっていませんでした。では、壁の中でいったいなにが起こるというのでしょうか。

これが、次に考える「クリスタをなぜ一緒に連れて行かなかったのか?」につながっていきます。

なぜユミルはクリスタを連れて行かなかったのか

ライナーとベルトルト、そしてユミルの3人は巨人化できるにしろ、仲間とは言い難いですが、彼らの共通の認識として「壁の中では未来はない」という事実でした。

では、壁の中で一体なにが始まろうとしているのか?一番の有力な可能性としては、猿の巨人による人類の駆逐です。11巻でユミルが「獣」の巨人について考察している一コマがあります。

進撃の巨人 11巻
出典:進撃の巨人 11巻 諫山 創

このセリフの中で「威力偵察」という言葉が出てきます。威力偵察とは相手方の戦力を推し量る目的でおこなわれる情報収集の意味あいが強いですから、その後の本格的な攻撃はありえます。

ライナーたちが指摘する「近い将来」に巨人の大規模攻撃があることを匂わせているのではないかと思います。

もしそうなら、ユミルがクリスタを壁の外に連れて行こうとするのも理解できます。しかし、結局ユミルはクリスタを連れていくことはなかった。あの状況であれば、連れ去ることは十分可能だったのにです。

進撃の巨人 12巻
出典:進撃の巨人 12巻 諫山 創

理由はこの一コマ。エレンが巨人たちを操るような能力を目のあたりにしたのをきっかけに、ユルミは壁の中にも未来があることを予感する。

エレンが使った能力の意味するところはまだはっきりとは分かりませんが、「獣」の巨人に対抗する力になりうる可能性は高い。

ユミルのぬぐいきれない罪悪感

クリスタを壁の中へと戻し、自らは壁の向こう側へ行くことを決意したユルミ。最後は彼女の心心情について考えていこうと思います。

人間に戻ることができた彼女にとって、人間を食べた記憶は残っていたようです。そのため「罪の罪悪感」というものはきっとあったはずです。

それは、ライナーが人格障害を発症したり、ベルトルトが涙ながらに訴えたことからも明らかです。

12巻の最後に、ユミルのこんなセリフがあります。

お前の声が聞こえちまったからかな・・・
お前らがこの壁を壊しに来なければ、私はずっと覚めない悪夢を見ていたんだ
私はただ・・・その時借りたものを返してるだけだよ
出典:進撃の巨人 12巻 諫山 創

お前の声とは、ベルベルトのこのセリフ。

進撃の巨人 12巻
出典:進撃の巨人 12巻 諫山 創

ユミルがライナーについていくことを決めたのも、最後の最後まで罪の意識を拭い去れなかったからではないのかなと思います。

進撃の巨人(12) 諫山 創
巨人がすべてを支配する世界。巨人の餌と化した人類は、巨大な壁を築き、壁外への自由と引き換えに侵略を防いでいた。だが、名ばかりの平和は壁を越える大巨人の出現により崩れ、絶望の闘いが始まってしまう
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