リゼロ 呼び名から察するエミリアとスバルの暗~く傲慢な関係

スバルのウザさは確かに否めない。でも、このスバルのウザい描写を作者こと、達平氏の意図に従って読むとまた違ってくる。ここが作者の技量の見せどころ。

少なくとも4~6巻にかけてのスバルの心は、側溝に流れるドブ川級なカオス状態が続く。

それでも見捨てなかったのは作者の技量、そして7巻での一発逆転サヨナラホームランがあったから。

ループ回な上に主人公がクソときてるわけだけど、それでもおすすめできるラノベってのは断言できる。というわけで、7巻まで読んできて作者の技ってやつを、ここでタネ明かししていこうと思うのであーる。

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スバルの感情

スバルの感情変化はエミリアの呼び方からしてよく分かる。これがこの記事のタネ明かしのすべて、まぁ気付いた人もいると思うけどお付き合いください。

注目したいのは5巻。この巻の終盤からスバルは「エミリアたん」という呼び方を一切しなくなる、気持ちいくらい。もちろん、これは作者の意図。

呼び方

順を追って説明していく。

最後にスバルが「エミリアたん」と発言したのは4巻の終盤、エミリアと口論になりケンカ別れしてしまう場面。

「・・・・エミリア、たんには」
震える言葉が、無力感に苛まれるスバルに自供を迫る。
出典:Re:ゼロから始める異世界生活4 長月 達平

この「エミリア」のあとに「」と読点(とうてん)が挟まれて、「たん」とスバルのセリフを読んだだけでも、彼の苦しさが伝わってくる。たかが読点、されど読点。作者、なかなかやりおるわ。

このセリフを最後に、続く5巻、そして6巻とスバルは「エミリア」としか呼ばなくなっていく。

ここらへんの書き分けは徹底している。呼び名1つとっても、スバルの心情の描き方はうまいと思うし、読ませる。「ウザい」と片付けるのはもったいない。

分岐点

リゼロには要所要所に思わす口角が上がってしまう「ニヤニヤトラップ」ともいうべきうれしい罠がいくつかあるが、スバルが「エミリアたん」と再び、「たん」を付けて呼び始めたときのニヤニヤ感は読者の口角をMAXにさせる。

今まで諦めずに読んでよかったなと、作者のことは(一応)信じてましたが、そうは言ってもやっぱりここまでくるの長かったからね。

2巻以上のページ数費やしてスバルのクソっぷりを描いているからね。

でだ、その問題のニヤニヤトラップがどこにあるかというと、7巻の白鯨戦のとき。

エミリアたんに開口一番裏切り者って罵られ・・・・・
出典:Re:ゼロから始める異世界生活7 長月 達平

このセリフでスバルの中でのエミリアの存在の「何か」が変わる。それと同時に、ようやく成長することができたスバル。

このときまだエミリアとは対面していないんですが、二人の関係は修復されるという伏線と考えていいんじゃないかなと思うわけです。

もちろん、スバルの空気読めない性格は完全には矯正されませんが、少しはましになっている。魔法も剣術もなにもかもダメダメなスバルくんですが、頭がかろうじて平均以上だったのが幸いしていました・笑。

元から頭がキレッキレだったらロズワールの意図(3章のことね)察してたわけで、作者はホント平凡、もしくは平凡より少し斜めな高校生を主人公にしたかったんでしょうね。

待ちどおしい

それに、まだ俺は屋敷に戻る資格がねぇよ
出典:Re:ゼロから始める異世界生活8 長月 達平

白鯨戦を経験し急にしおらしくなるスバル・・・これはこれでどこかムズがゆい。

あれは5巻だったか、「俺がいなきゃダメなんだって」なんて傲慢なセリフを吐いていたのが懐かしい。エミリアとの再会は9巻あたりになるのか、早く発売されるのを願うばかり。