少年ジャンプ創成期を築いたマンガ①1960年代

少年ジャンプが創刊されたのは1968年のこと。はじめは月刊誌として発行したんですが、発行部数が多くなるにつれ週刊誌へと移行。

シャンプ最初の黄金期は70年代後半あたりから。発行部数が200万部を超え、連載陣に車田正美、鳥山明、江口寿史、ゆでたまご、本宮ひろ志などなど、そうそうたるメンバーが連載していました。

創刊から10年足らずで少年マガジンをはじめとする他の少年雑誌の中で頭一つ抜きんでることになった少年ジャンプ。ここでは、そんな圧倒的勝者になった少年ジャンプの礎を築いた作品を振り返っていこうと思います。

※読み切りや短期連載などの作品はあまり取り上げません

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1960年代

父の魂

貝塚ひろし 父の魂
巨人軍の波原豪は非凡な才能を持ちながらも、病魔にむしばまれ極度のスランプに陥っていた。休養を兼ね、妹・民江が嫁いだ会津若松のバット工場を訪れた波原は、妹の夫でバット職人の南城丈太郎に新しいバットの作成を依頼する
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創刊第1号のメインとして連載されていたのが貝塚ひろし先生の『父の魂』。ジャンルは野球漫画なんですが、バット職人というえらくマニアックな話を取り上げています。野球漫画といえば『巨人の星』という時代、王道を外さないと勝ち目がなかったようです。

ハレンチ学園 永井豪
永井豪の出世作「ハレンチ学園」は、当初昭和43年発売の「少年ジャンプ」創刊号に初登場。その後、連載が始まり大ヒットとなる。元気でエッチな小学生山岸くんと、かわいくて強い柳生十兵衛がとんでもない先生たちと繰り広げる騒動を描く
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ちなみに、永井豪先生の『ハレンチ学園』(ジャンプ最初のエッチ系漫画)も創刊時読み切りで載っており、その後11号目から連載になります。『マジンガーZ』もはじめは少年ジャンプでの連載でした。

男の条件

男の条件 川崎のぼる 梶原一騎
主人公・旗一太郎が突き進む漫画修行の道、不世出の漫画家への弟子入り。ライバルの裏切りと友情。「週刊少年ジャンプ」創刊の年に生まれた漫画家を志す若者の“魂の記録”ここに復活!
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『巨人の星』を手掛けた最強コンビ川崎のぼると梶原一騎による漫画界を舞台に描いた業界モノ。ただ、さほど人気が出ず10週であえなく終了(作者失踪などいろいろあったみたい)。

原作者の梶原一騎さんは超売れっ子作家で、少年ジャンプに限らず、この頃の原作付きマンガでよく目にする名前でした。

男一匹ガキ大将

男一匹ガキ大将 本宮ひろ志
西海中学の戸川万吉はケンカ好きのガキ大将だ。脱獄犯を捕らえ、勇気と男気に溢れる万吉は「親分」と多くの仲間に慕われる。伝説のガキ大将が天下を目指して動きだす。
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ガキ大将戸川万吉(とがわ まんきち)が、日本中の不良たちを従わせ天下を目指していくストーリー。任侠的な要素もあり、これは本宮先生の実体験(家族・親類)を参考にしているようです。

絵を描くのが苦手、いや嫌いと公言(自伝本などで)している破天荒な漫画家。ただ、途中から女の子の描き方が上手くなっていくのだが・・・これは妻であるもりたじゅん先生が担当するようになったためw

デロリンマン

デロリンマン ジョージ秋山
魂のふるさとデロリンマン、愛と平和に飢え、乾いた心に魂を与えるため日夜戦う。しかし醜い姿のデロリンマンに対して世間の風当たりは冷たく、デロリンマンと人の奥に潜む闇との戦いは続く
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前作『黒ヒゲ探偵長』とは打って変わり重いテーマを扱っている作品。自分の顔を何度も斬りつける自傷行為により醜い顔になりながらも生き延びてしまった主人公三四郎の話。

『デロリンマン』の次に描いた『アシュラ』連載中に突然の引退宣言をし、一時失踪状態となる。その後、漫画界に戻り復帰、少年マガジンではリメイクした『デロリンマン』を連載しています。

悪魔くん千年王国

悪魔くん千年王国 水木しげる
天才的頭脳を持つ「悪魔くん」こと松下一郎少年が、人類が平等に幸せな生活ができる理想社会『千年王国』の樹立を目指し、現代社会に戦いを挑む!
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貸本屋で描いていた『悪魔くん』の続編を少年ジャンプで描ことになります。ただ、当時TVドラマも放送されていましたが、連載がドラマ後ということもあり人気はあまりでなかったようです。

水木先生が少年ジャンプで連載していたことに意外だったので紹介。この作品は少年マガジンなどほかの雑誌でも連載されてたはず。

トイレット博士

トイレット博士 とりいかずよし
うんこに関する研究をするトイレット博士やスナミ先生をはじめとするメタクソ団等個性的な仲間達が巻き起こすチン騒動を描いた、昭和に一世を風靡したお下劣ギャグマンガ
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赤塚不二夫先生に「君は顔が汚いからウンコのまんがを描いたらいい」というアドバイスから生まれたお下劣ギャクマンガ。ウンコを食べないと死んでしまう美少女が登場するなど、このマンガによってチビッ子たちは「スカトロ」という概念を知ることになった衝撃作w

また、ジャンプの基本テーマである「友情・努力・勝利」がはじめて提示された作品でもあります。

ど根性ガエル

ど根性ガエル 吉沢やすみ
ある日、石につまづいて転んだヒロシは、そこにいたカエルを押し潰してしまう。しかし、ペシャンコになったカエル・ピョン吉は、ヒロシのシャツに張り付いたまま生きるほどのド根性を見せる。そして、最初は反発しあうヒロシとピョン吉だったが
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中学生ヒロシと彼のシャツに張りついたカエル・ピョン吉の日常を描いたギャクマンガ。アニメ化の成功によって、原作は読んだことがなくても世代を超えて有名になった作品。

ただ、作者の吉沢やすみさんの代表作はこれ一作のみ。ほかの作品は鳴かず飛ばずだったようで、一時期失踪状態だったこもあったといいます。その後漫画家として再起不能になり廃業。

廃業後は職を転々とし生活は不安定。しかし『ど根性ガエル』の魅力的なキャラクターは時代を超えて愛され、90年代に入り再ブレイクしたことがきっかけで生活は安定していく。赤塚不二夫先生を除き、ギャグ漫画家が何度もヒット作を飛ばすのが難しいという好例。

ワースト

ワースト 小室孝太郎
完成度の高いSFホラーアクションの古典的名作。人類の破滅が近づく!生臭い息を吐きかけながら「ワースト」がやって来た!小室孝太郎が叩きつけるSF大作!!
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手塚治虫先生のアシスタントだったので絵のタッチは手塚風。ストーリーの完成度が高く今でも評価の高い作品。ジャンルはSF。

『ワースト』をはじめいくつか連載した後、教師に転職し、その後再び漫画家に戻り『三国志英雄伝』などを描いています。

あとがき

少年ジャンプ創成期を引っ張ってきたのは『男一匹ガキ大将』と『ハレンチ学園』の2作品。主軸と考えていた『父の魂』は貝塚ひろしの失踪事件によるゴタゴタで人気ランキングは芳しくなかった。

そんな中で本宮ひろ志と永井豪という2人の漫画家によって少年ジャンプの部数が飛躍的に伸びていく。

とくに『男一匹ガキ大将』は一世を風靡するほどの人気作となり、のちに『リングをかけろ!』などでお馴染みの車田正美といったモロに影響を受けた漫画家が連載(70年代後期)を持つようになっていきます。

とうわけで、次回は少年ジャンプ1970年代の作品を紹介していきます!

少年ジャンプ創成期を築いたマンガ②1970年代
少年ジャンプが創刊されたのは1968年のこと。はじめは月刊誌として発行していましたが、発行部数が多く