進撃の巨人

進撃の巨人仮説・考察 始祖の巨人と座標の関係を探る

単行本21巻で明らかになった始祖ユミルからはじまるエルディア人の歴史。巨人の力を手に入れたエルディア人は他人種を蹂躙し世界の覇権を握るもマーレ帝国に敗れ不遇の時代を迎えていた。

エレンたちの本当の敵は巨人などではなく、海の向こうにいる人間であることが明かされ、物語もいよいよ佳境に。そして今回22巻単行本にて、ついに!「座標」と「始祖の巨人」について触れることになります。

まだまだすべてのネタが明かされませんが、今までの展開を踏まえて仮説+考察で整理していきます。

始祖の巨人と座標

始祖の巨人とは一体どんな力があり座標との関係性はなんなのか。その答えとなるのが第88話「進撃の巨人」。

まずユミルの民(エルディア人)であれば誰もが「巨人の力」を手に入れる可能性があり、それは赤子のときに現れる先天的発現によって受け継ぐ。

「九つの巨人」が宿す者が力を継承することなく死んだ場合、巨人の力はそれ以降に誕生するユミルの民の赤子に突如として継承される。

どれほど距離が離れていようと関係なく血縁や近親者に関わるものでもない

あたかも「ユミルの民」とは皆一様に見えない「何か」で繋がれていると考えざるおえない。ある継承者はそれを「道」を見たと例えた。

目には見えない道

巨人を形成する血や骨はその道を通り送られ、時には記憶や誰かの意志も同じようにして道を通ってくる

そしてその道はすべて一つの座標で交わる

つまりそれが

始祖の巨人

だ。

グリシャ(エレンの父親)らの会話をざっとまとめるとこんな感じ。

ユミルの民は見えない道で繋がっており、その交わる点を座標と表現してます。そしてそれが始祖の巨人であると言い換えています。

今までのストーリーを振り返ってみると「巨人のコントロール」「壁内(エルディア人)の記憶を改ざん」を考えると、座標を利用してエルディア人をコントロールすることができるのが始祖の巨人の能力ということなのでしょうか。

つまり始祖の巨人とは「座標」を自由に利用できる能力と考察できます。

進撃の巨人考察
出典:進撃の巨人21 諫山創

フリッツ王が持ち去った始祖の巨人とは、座標も持ち去ったとイコールとして考えられます。もちろん始祖の巨人と座標は同じ意味ではないはずです。

グリコのキャラメルとおもちゃみたく、始祖の巨人と座標はワンセットとして考え始祖の巨人が移動すればもれなく座標もついてくるイメージでしょうかw

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ライナーのリアクションの疑問

座標の大まかな意味はとりあえず明らかにされたので、ここで22巻の回想でも登場したエレンが「始祖の巨人」の力を使ったときのライナーのリアクションを考察していきます。

進撃の巨人考察
出典:進撃の巨人12 諫山創

エレンが巨人を操つるのを目撃したライナー。今なら「座標」というワードがあることから、エレンが始祖の巨人を継承したことを確信した発言とも言えます。

ですがここに1つ矛盾が生じます。

進撃の巨人考察
出典:進撃の巨人12 諫山創

始祖の巨人は「レイス家」の者でないと扱えない力でした。これはレイス家のへっぽこ当主ロッドのセリフで明かされたことです。

なら、あのときのライナーのリアクションとしては座標が渡ったことではなく、なぜエレンが始祖の巨人を扱えるのか疑問を持つのではないのか?と思うはずですが、そうした言動は一切描かれていない。

ですが読み返してみると、なかなか絶妙な筋道を立てていることが考察できるので、そのあたりを掘っていきます。

単行本21巻でマーレ政府の存在が明かされましたが、エルディア復権派や内通者のフクロウの情報においても「始祖の巨人は王家の血を継ぐ者しか扱えない」という文言は一切登場してきていません。

ダイナ・フリッツに始祖の巨人を納めるとはいっていますが、これは「あるべき所有者に返す」ことが理由でした。注意したいのは、ここからエルディア復権派が始祖の巨人の発動条件を知っていたとミスリードしてはいけないことです。

レイス家にしか扱えない始祖の巨人、その秘密はおそらく身内、あるいは親しい親族にのみしか知らなかった極秘情報なのかもしれません。現にダイナ・フリッツの家は145代目の王と決別しているため知らない、あるいは記憶を改ざんされた可能性もあります。

となればライナー、ひいてはマーレ帝国も知らない(あるいは一部の者だけが知る極秘情報)のかもしれません。ちなみにエレンをさらったときにライナーが「先の短い殺人鬼だろ?」というセリフがありましたが、これも伏線だったわけですか。

空間と時間

座標からエルディア人とを結ぶ無数の道は「空間」を超越していることも明かされましたが、さらに「時間」をも超越している意味深なコマもありました。

進撃の巨人考察
出典:進撃の巨人22 諫山創

フクロウとグリシャとの会話。まだこのときミカサもアルミンも当然生まれていないんですが、これもエルディア人に備わっている始祖ユミルの呪縛なのでしょうか。

時間を超越して「見えない道」から未来の記憶を感じ取った??

九つの巨人

フクロウの登場によって始祖ユミルから与えられた九つの巨人の所有が明らかになりました。もちろん巨人の名前や人物など特定していない情報もありますが頭数は揃いました。

詳しくはコチラの記事をどうぞ▼

始祖の巨人とはつまり

グリシャが残した日記をきっかけに若き日の父の記憶を追憶しはじめていくエレン。まさかあの巨人が王家の血を引くダイナだったとは。

だから完全ではないにしろ「始祖の巨人」の力を使うことができたわけか。もちろんこれはエレンの推測の域を出ないようですが、さすがにストーリーも佳境なので間違ってないと思いまず。

クリスタどうなっちゃうのかな?

今まで整理した情報をまとめると、始祖の巨人とは「座標」を利用できる力を持っているといった意味合いに受け取ることができます。

過去→現在→過去→現在・・・

とまるでループのようなページ展開は始祖の巨人、そして座標の説明を絶妙なまでに表現していて憎らしいほどスゴイ。

進撃の巨人考察
出典:進撃の巨人16 諫山創

エレンの父親グリシャが始祖の巨人を継承したフリーダばかりでなくレイス一家を皆殺しにしたのも、巨人大戦から目を背けエルディア人を見捨てた恨みだったことが分かります。ほかにも今巻を機に読み返すと面白さが何倍にも膨らむ。

というわけで今回書ききれなかった1巻の伏線を次回振り返っていきます!

つづく

進撃の巨人(22) 諫山創
コミック: 192ページ
出版社: 講談社
発売日: 2017/4/7
ISBN-10: 4063959090

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