ラノベ「ゼロから始める魔法の書」感想 タイトルが残念すぎた良作www

電撃文庫から発売されている『ゼロから始める魔法の書』。作者は虎走かけるさん。2014年からはじめり第20回電撃小説大賞で大賞を受賞している作品。

ゴリゴリの王道ファンタジーで奇をてらった設定はあまりないけど、王道って言葉は別に悪い意味じゃない。

世代も時代も越えて愛されてる設定ってことだから、キャラの魅力や描き方でいくらでも面白くなるに人気も出やすい。個人的には今季アニメのラノベ原作の中では当たり作品だと思う。

唯一残念なのがタイトル、ホントもったいないよな~

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あらすじ・ストーリー

教会歴526年、この世界には「魔術」がありそれを使う魔女がいた。が、魔女は悪魔扱いされ魔女狩りの対象として怯えながらひっそりと暮らしていた。そして「魔法」という技術がまだ知られていない世界でもあった。

獣堕ち呼ばれる半人半獣として生を受け生きてきた一人の傭兵、人間からは忌み嫌われ魔女からは貴重な贄(にえ)としてその首を狙われていた、「いつか人間の姿に戻りたい」それが彼の夢だった。

そんなとき、ひょんなことから森で魔女と名乗るゼロと出会う。ゼロ曰く獣堕ちした犯人半獣でも人間に戻すことができるという。でぇきれぇな魔女だが背に腹は代えられない、護衛の対価として人間に戻す契約を交わす傭兵。

ゼロは世界を滅ぼす力があるという魔法書「ゼロの書」を探し一人旅をしているという。傭兵をお供に2人の旅がはじまる―――――

魔術と魔法

「ゼロの書」の世界観は魔法という技術が世界に伝播していく世界を描いています。そもそもこの世界にあったのは「魔法」ではなく「魔術」。

「魔法陣を描いて、呪文を唱えて、生贄(いけにえ)を捧げる」
俺が淀(よど)みなく答えると、ゼロは満足そうに頷いた。
「そうだ。そうして召喚した悪魔と交渉し、奇蹟を起こす。それが魔術だ」
出典:ゼロからはじまる魔法の書1 虎走かける

魔法陣を描くことが魔術には欠かせない、しかしこれだど術の発動にはどうしてもタイムラグが出てしまう。魔女がこんなにも虐げられているのは、そう簡単に魔術をひょいひょいと使えないからだという。

教会の魔女狩りに抵抗することもできず滅滅危惧種になりつつある魔女たち。だが魔法は違う。魔法の発動には魔法陣は必要ない、詠唱だけで術が発動してしまう。

まさに技術革命

鉄が戦争を変え馬車が物流を変えたように、魔法という新しい技術によって今世界は静かに激変の兆しをみせはじめているのが「ゼロの書」の世界観。

ファンタジー世界を描きながらも史実のテイストも盛り込んているかなり壮大な設定になっている。1巻だけでも読んでみるとハマる人は絶対いると思いますよ。

モフモフッ!

王道をいく冒険ファンタジーはややもすればダれる、飽きる。なんたって王道ですから、今まで擦(こ)すれるくらい描かれ続けてきたわけだから。

となると重要になってくるのがどれくらいキャラがたっているかにかかってくるのだが、この作品のモエポイントはゼロと傭兵とのじゃれあいw

「寒い・・・我輩の毛皮・・・もふもふ・・・」
「寝ぼけてんじゃねぇ!」
出典:ゼロからはじまる魔法の書1 虎走かける

傭兵はトラのような姿をしている半人半獣、もふもふの毛皮に覆われ、その上で寝ることがゼロの何よりの楽しみであり幸せ。傭兵も傭兵でまんざらでもない顔。

「君の毛皮に埋もれて寝るのは温かくて気分がいいし、何より君がその姿をしている間は、君は我輩以外に質問する相手がいないのだろう?それなら我輩は寂しくない」
出典:ゼロからはじまる魔法の書1 虎走かける

ゼロの傭兵に対する独占欲というかモフモフにご執心で、嫉妬さえ見える。2人の微妙な距離も気になるところ。ラブ展開も当然ありそうと期待しつつ、エロ要素が少なめなのは悲しいところ。

タイトルだめだめ問題

アニメ化されて話題にはなってるけど『エロマンガ先生』や『ロクでなし魔術講師』に比べると盛り上げりは欠ける。理由は明らかでタイトルが残念。

リゼロとかゼロ魔に釣られてどうしても、二番煎じ的な作品に映っちゃう。このタイミングでアニメ化しちゃったのもモッタイなかったと思うな。

リゼロは2クールにかけて放送してたわけでアニメの余韻はまだまだ消えてない。実際アマゾンのラノベ売上ランキングではこの作品だけ上位に入っていませんからね。

ロクでなし魔術講師でさえ上位に食い込んでるっていうのにw面白い作品だと思うんだけどな~読んで損なしのラノベですよ、マジで!

ゼロから始める魔法の書 虎走かける しずまよしのり
出版社: KADOKAWA / アスキー・メディアワークス
販売: 2014/5/29
言語: 日本語
ASIN: B00KIG3IC8

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KaoruAnatu
毎夜カタカタ投稿している中の人。本とサブカルを中心に執筆中。独自視点でレビューが書けたらと思っている今日この頃