砂糖断ちを取り入れる食生活が話題になっています。コーヒーに入れる砂糖を止めたり、お菓子やスイーツなどを控えることで、砂糖の摂取を意識的に減らすように心がける。
たしかに、砂糖の取り過ぎは糖尿病などの病気を招く可能性がありますが、一つ注意しておきたいのが、私たちの身の周りには、姿こそ変えて「砂糖」はどこにでも存在しているということ。
理由は簡単。「糖類」はうまみ成分として日本の食生活に浸透しているからです。
たとえば、調味料一つとってみても、日本酒、みりん、しょう油、ポン酢などなど、これらすべてに姿を変えた砂糖が配合されているんです!
そもそも砂糖の何が悪いのか
感覚として「砂糖は摂取しないほうがいい」ということは分かりますが、では実際に健康上どんな問題があるでしょうか。
理由の一つとして考えられるのが血糖値の急激な上昇です。
白砂糖はもちろんですが、お菓子や清涼飲料水に入っているフルクトース(果糖)も要注意です。
そして、実はこのフルクトース、スナック菓子や清涼飲料水だけでなく、調味料、加工食品、缶詰といった普段食べている食品にも入っていたことはご存知でしょうか。
しかも、フルクトースは砂糖以上に血糖値の急上昇を引き起こすため「砂糖断ち」をするにあたって、まずは普段使っている食材や食品から見直す必要があるんです。
砂糖が体内に入ると「ブドウ糖」と「果糖」の2つに分かれて吸収されます。
しかし、フルクトースはその名の通り、果糖そのものなので、体内での吸収スピードが早く血糖値の急上昇を招いてしまいます。
つまり注意しなければならないのは、砂糖よりもむしろフルクトース(果糖)なのです!
AGEと老化
ここ数年耳にするようになったAGEというワード。老化の原因として「老化物質」なんて呼ばれ方もしていますが、このAGEも「糖」と深く関わっています。
AGEを日本語名にすると、終末糖化産物、「糖」が入っているいることが分かりますよね。AGEとはタンパク質と糖が加熱してできた物質です。
人間の体温は36度程度に保たれていますが、体温の熱によってタンパク質と糖が化学反応を起こして、AGEという物質を作りだします。
AGEの怖いところは、代謝されずに体内に長期間とどまり続けることです。その結果、AGEは細胞や組織を攻撃して、老化を促進させてしまうのです。
たとえば、タンパク質の1つであるコラーゲンを見ていくと、糖化によってAGE化することでシミやシワはもちろんですが、骨粗しょう症や動脈硬化のリスクも増えます。
血管や骨にも多くのコラーゲンが存在しているからです。また、光を調節する目にある水晶体もタンパク質でできていますが、白内障のリスクを高めます。
このように人間の組織のほとんどがタンパク質ですから、AGEになることで体のあちこちでガタが生じるのです。AGEが「老化物質」といわれる所以です。
気をつけたい身近な食品
残念ながらAGEは体内でも作られますが、体外、つまり食品を摂取することでもAGEは作られます。
そのため、タンパク質の糖化の予防として「砂糖断ち」をとり入れた生活改善は、血糖値を急激に上げないという意味で理にかなった方法になります。
健康や美容に気をづけている方すべてにおすすめの方法なのですが、さきほど説明したように砂糖だけでなく「フルクトース」にも気をつけたいとことです。
AGEの説明を挟んでいなかったので省略しましたが、フルクトースはブドウ糖の10倍の早さでAGEを生成することが知られています。つまり、それだけ血糖値の上昇を上げるということです。
では、このフルクトースはどんな食品に入っているのでか?実は、私たちが毎日食べている食品にもしっかりと含まれていたんです!
たとえば味ぽん
[aside type="boader"]本醸造しょうゆ、果糖ぶどう糖液糖、かんきつ果汁、醸造酢、食塩、調味料(アミノ酸等)、酸味料、香料、(原材料の一部に小麦を含む)[/aside]
果糖ぶどう糖液糖と表記されているのがフルクトース(果糖)の一種です。
成分表は配合されている量が多い順に掲載するという約束がありますから、ヘルシーなイメージがある味ぽんもできれば避けたい調味料の一つです。
そして、特に気をつけたいのがお醤油です。
[aside type="boader"]アミノ酸液、果糖ぶどう糖液糖、脱脂加工大豆、食塩、小麦、砂糖、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、甘味料(ステビア、甘草)、保存料(パラオキシ安息香酸)[/aside]
醤油は毎日使うものですから、いくら「砂糖断ち」をがんばっていても知らず知らずのうちに摂取していた・・・なんてことが十分にありえるんです!
※とくにワンコインで買える調味料は成分表示をしっかりと確認してください!!
最後に食品に表示されるフルクトース(果糖)の名前を知っておくとスーパーで選ぶときの参考になります。
異性化糖製品には日本農林規格(JAS)が制定されていて、果糖含有率(糖のうちの果糖の割合)が50%未満のブドウ糖果糖液糖、50%以上の果糖ブドウ糖液糖、そしてブドウ糖果糖液糖あるいは果糖ブドウ糖液糖に10%以上の砂糖を加えた砂糖混合異性化液糖があります。
出典:異性化糖って、何だろう?|日本甜菜製糖株式会社HP
これらの成分は砂糖断ちはもちろん、AGEを増やしてしまう成分なので意識的に選ばないようにしましょう。
楽天市場で人気のお醤油
医療費の負担もバカにならないので、少なくとも普段使う調味料は価格よりも品質重視で選んでいきましょう。
たとえば、楽天市場で売れ筋のお醤油をご存知でしょうか?
[aside type="boader"]
丸中醤油 醸造醤油[/aside]
国産大豆を使用した丸中醸造醤油という商品です。
価格も1500円代で購入できることから、お買い得なうえに安全さも売れている秘密だと思います。
もちろん、丸中醸造醤油には果糖は配合されていません。やはり主婦の眼識はさすがです。
このように砂糖断ちの思わぬ盲点を見逃さないようにしましょう。