暗く長~い長いスバルの心の闇を抜けると、そこにはレムがいた。
エミリアがヒロインと思っていたここ数日ですが、どうやらヒロインはエミリアたんではなく、レム、いや、レムたんだったんだ!
ただ、スバルがこの巻で2回もレムを抱きしめていたのは解せんですな・怒。これからがリゼロ(というかスバルの)本番なのデス。
なお、前回、作者である長月達平氏に暴言を吐いてしまったことをこの場を借りて陳謝いたします。
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リゼロ5巻考察 長月達平、レムの心を弄ぶ
はじめにいっておきますが、4巻からスバルのクズっぷりは読んだ人なら知るところですが、そうはいっても特別嫌気がさすほどではない ...
かけ引き
白鯨(はくげい)戦、そしてにっくき魔女教団との戦いに向けて知力を巡らせるも、あまりに巨大すぎる強敵に手も足もでないスバル。しかも、今回は死に戻りによるトラウマから心が壊れてしまいます。
まぁ、ぼく的にはですよ、エミリアだけでなくレムの心も、いや体も傷つけちゃったわけですから、当然「ざまぁ」と思うわけですよ。
結局スバルはなにができるのか。
マナもダメ、剣術もダメ、自宅警備員で筋トレは日課にしていたという初回の懐かしき設定も、今ではほぼ空気。
スバルの利点、それは狡賢さ。彼の性格を考慮するとこの言葉が適当かなと、ネガティブな頭の良さとでも言うべきか。
だが、「死に戻り」のループと狡賢さでようやく物語が動いていく!
エミリア陣営とクルシュ陣営の、対等な条件での同盟、そのための交渉がしたい
出典:Re:ゼロから始める異世界生活6巻 長月達平
こういう知略を巡らせる駆け引き、悪くない展開、嫌いじゃないよ。スバルはいくつかのループでかろうじて成長していく。ただのヒキタレ(引きこもりのヘタレ)ではかったわけである。
クルシュからは交渉における気構え、アナスタシアからは交渉前の事前準備の重要さ、そしてプリシアからは・・・オレ(スバル)が豚野郎であることを学ぶ。
これらは、クルシュとの交渉でのちのちの伏線となってくるわけだが、その中でもプリシアの豚野郎発言は、読者の総意を代弁したものと考えていい。
あとがきによれば、6巻は作者にとって渾身の作品になるという。なら、6巻で描きたかったことはなにか、スバルの再生?いやいや、これは言うまでのなく
レムの笑顔
である、これだけは譲れない。
もちろん曲解している自覚はある、あるのだがそう思わざるおえない長月達平の意図を強く、強く感じるわけである。
レムヒロイン説は確かにある!妄想なんかじゃないんだぞ!!と一瞬でも思いたいじゃぁないか。
ヒロインの条件
スバルのなりふり構わない交渉は、一言で言えば「無謀」そのもの。しかも厚顔無恥も甚だしく、腹をくくるにしてもあまりに無策な行動。
結局スバルは1人ではどうすることもできないことに気づく、そして彼は、
レム
にすがるのであった。
6巻はレムがヒロインになる晴れ舞台と言ってもいい。ラノベに限らず、小説でも漫画でもBLでさえも、タイトルはその作品の命。
まして、タイトルをもじったセリフをキャラが話すとなれば、そこには作者が「君は主人公(あるいはヒロイン)なんだよ」と公認しているようなもの。
スバルにレムは微笑んで、告げる。
「ここから、始めましょう。一から・・・いいえ、ゼロから!」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活6巻 長月達平
レムがヒロインになった瞬間である!!!
二度目の謀反
ぬぐ、ぬぐぐぐぐぐぐぅぅぅううぅ!!
つい、言葉にならない叫びが出てしまった、申し訳ない。
しかしながら、6巻は一般的にストーリーが好転し、ウツ展開ともオサラバという重要な巻との位置づけになっているわけだが、果たしてそうなのだろうか。
もちろんストーリーはそうだろう、だがレムの心はどうなるんだ、作者、いや、長月達平!
「―――俺は、エミリアが好きだ」
「―――はい」
スバルの告白に、レムは全てわかっていたような微笑みのままで頷く。
出典:Re:ゼロから始める異世界生活6巻 長月達平
ヒロインのみに許される「ここから、始めましょう。一から・・・いいえ、ゼロから!」発言のあとの仕打ちは許さるべきものだろうか、否。
スバルにも、そして作者にも、なっ!
その微笑に、彼女の優しさに、スバルは残酷だとわかっていながら、「エミリアの笑顔が見たい。エミリアの未来の手助けがした。邪魔だって言われても、こないでって言われても・・・俺は、あの子の隣にいたいよ」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活6巻 長月達平
残酷だと分かっていても、さらなる追い打ちをレムに浴びせるスバル。そして、こともあろうにレムを抱き寄せてハグをするスバル。
小さく「あ」とレムの声が漏れ、小柄な彼女の体はスバルの胸の中に収まった。
出典:Re:ゼロから始める異世界生活6巻 長月達平
レムの反応が可愛いこと可愛いこと。
だが、この可愛さで盲目になってはいけない!スバルがレムを抱いたのはこの時ばかりではないのだ。以前にも一度レムを抱いているのである。つまり6巻では2回もレムを抱いたことになる。
耳にかかる陶然(とうぜん)とした響きに視線を落とすと、スバルの腕の中でレムはこちらを見上げながら、うっとりと微笑んでいた。
「レムは今、このときのために生まれてきたんですね」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活6巻 長月達平
ここまで言わせておきながら、あの展開とは、やりおるは。レムがスバルの告白を断ったとなると、もうレムとスバルが結ばれるというルートは無に帰したことになる。
ここまでさせせておきながら、達平の鬼畜さはハンパないとを改めて知る。
ぬぐ、ぬぐぐぐぐぐぐぅぅぅううぅ!!
傲慢
「好きだから、って気持ちを免罪符にして、何でもかんでもわかってもらおうと思うのは・・・傲慢だよな」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活6巻 長月達平
オレは思うわけだよ。
スバルは魔女教に改宗する布石なんじゃないかってね。傲慢・・・この巻ではじめて自分の口から「傲慢」と発言したスバル。そして、それ以前に、スバルに対して「傲慢」といったキャラが1人いる。
それがエミリアだ。
スバルとケンカ別れした前巻での発言、6巻がストーリーのターニングポイントだとすれば、スバルの異世界での新たなリスタートとすると同時に、彼の暗い未来も同時に内包している伏線を探すこともできなくはないだろうか。
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