リゼロのスピンオフ作品として出版されたリゼロExシリーズ。第1作目で書かれたのはクルシュ陣営のエピソード。
本編の白鯨編でも名前が上がっていたスバルに似ていると評されるフーリエ(ルグニカ王国第4王子)とクルシュ・フェリスとの関係についてばっこり書かれているんですが、今回はその中でもフェリスの生い立ちをまとめていきます。
意味深な描写なんかもちらほらあったので、ここで整理してフェリスちゃんを丸裸にしていきます!!男の娘だけどねw
フェリスの生い立ち
フェリスちゃんの本名はフェリックス=アーガイル。アーガイル家の長男として生まれたのがフェリックスことフェリス。
アーガイル家は、かつてはカルステン領内にいくつかの町村のまとめ役としてそれなりに重用されていた貴族だったんですが、ある事件をきっかけに信用が失墜し没落することになる。
その事件というのが我が子フェリスの虐待。
アーガイル家は純粋な人間族、しかし生まれてきたフェリスは獣の耳が生えた亜人。フェリスの父ビーンは母の密通によりできた不義の子とみなし、フェリスは家族から疎まれ幼少時代を地下の檻の中で10年近く過ごす。
その後、この虐待事件がカルステン家に知られることになり、このときの救出隊に参加しフェリスを助け出したのがクルシュ。
フェリスとクルシュとの初対面は今では想像できないほどエグイ。
やせ細り、汚物と垢まみれの真っ黒な体で、まともに口も利けないか弱い少年。
出典:Re:ゼロから始める異世界生活Ex獅子王の見た夢 長月達平
暗く陰湿な場所で食事も十分に与えらないまま何年も暗い檻の中で生活をしていたフェリス。剣も盾もろくに持つことができなのはこのときの後遺症のため。
アーガイル家から救出されたフェリスはカルステン家に引き取られ、今はクルシュの騎士として忠誠を尽くしている。
フェリスちゃんにこんな壮絶過去があったとは。。。
アーガイル家の3つ謎
フェリスの生い立ちをざっと話したところで、ここからが考察の本題。人間族から亜人が生まれたことで、父親は母親を密通、つまり不倫によって生まれた子として断定してしまう。
しかし、ストーリーを読み進めていくとそう単純ではない。まず母親はなぜ父親に刺殺されたのか。
そして、フェリスの母親は本当に不義を働いたのか、さらにはフェリスの本当の母親はだれだったのか、とアーガイル家には謎が潜んでいるんです。
そこで、今上げた3つの謎を順に考えていきます。
母親殺しの真相
ビーンが我が子フェリスをカルステン家から連れ戻そうとしたのは母親を生き返らせるため。しかし、その母親の死因は病気などの自然死ではなく、父ビーンによる刺殺によるもの。
お母様、体を何カ所も刺されてる。何度も何度も、めった刺しにされてる。これはちょっと・・・私も同情するよ
出典:Re:ゼロから始める異世界生活Ex獅子王の見た夢 長月達平
フェリスのこのセリフによって、はじめて動揺するビーン。「愛するものに裏切られた」「責めるような目」なんて表現からするに、ビーンさんは自責の念に堪えられなくなっちゃったのかなと思うんです。
結局、フェリスが亜人だったのも、妻をめった刺しにしたのも、すべてすべてこの大バカ親父が元凶だったわけだ。
じゃあ、ビーンの心にあった自責の念ってやつはなんなのか?そこで凋落したアーガイル家に唯一残った女給がキーパーソンになってくるわけです。
母親は誰が殺したのか?
まずバカ親父ビーンのセリフから、すでにフェリスが母親の不義の子ではなく自分の子どもであると自ら暴露してるんですよねw
私の魔法の才では、『不死王の秘蹟』は不完全にしか発動しない。それでは動く屍(しかばね)を作り出すのがせいぜいだ。しかし、フェリックス、お前は違う!
出典:Re:ゼロから始める異世界生活Ex獅子王の見た夢 長月達平
不義の子であるはずのフェリスが、なぜか父親の能力をしっかり受け継いじゃっているわけです!しかも天才的な才能がある!!
つまり、不義を働いたのは母ではなく父ビーンであり、そう考えるとフェリスへの虐待や妻を刺殺したのもしっくりきます。
自分の過ちを認めたくないがための非道な行為、責任転嫁、10年近くも真っ暗な地下に監禁されていたフェリスにとってみればたまったもんじゃねえんだよ!このクソ親父がぁああああああ!!!!!
フェリスの本当の母親
ならフェリスの本当の母親は誰なのか?
これはもう分かってますよね、そうですアーガイル家で唯一奉仕している女給です。
女給の協力的な対応やフェリスの違和感などがところどころに描かれていましたが、作中では「乳母」としか言及されていなかったので、ここでしっかりと掘り下げていこうと思います。
不思議と、今の女給の言葉に安堵感を覚えている自分がいるのだ。
出典:Re:ゼロから始める異世界生活Ex獅子王の見た夢 長月達平
フェリスの女給に感じた安堵感、幼い頃乳母として育てていた記憶が無意識に懐かしさを思い出させたとも考えられますが、ぼくとしてはやっぱり親子の絆を遠回しに描写しているんじゃないかと思うんですよね。
さらにこの女給はクルシュとも言葉を交わしているんですが、
ビーンにも感じた感情を、この女給もまた宿している、だが、その矛先は、
「・・・待て、卿の、その髪と瞳の色は」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活Ex獅子王の見た夢 長月達平
おそらく女給の想い人というのはフェリスでまず間違いない。リゼロ本編でのフェリス初登場は単行本4巻でのこと、
亜麻色の髪は白いリボンで飾られ、大きな瞳を好奇心に輝かせる姿
出典:Re:ゼロから始める異世界生活4 長月達平
フェリスの特徴は尼栗色の髪と大きな瞳、フェリスが女給の顔を見て髪の毛と瞳を指摘したことからもフェリスの母親が目の前の女給であることを示唆しているのかなぁと否応なく思っちゃうわけです。
また、フェリスは亜人の先祖返りで猫耳が生えたので、女給が亜人でないのも辻褄は合う。というわけで、言及はされていないもののフェリスの本当の母親は女給なのではないかと99%思っていいんじゃないでしょうか。
「さようなら、私の可愛いフェリックス」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活Ex獅子王の見た夢 長月達平
クルシュとフェリスの秘密
今作はフェリスの過去について触れていましたが、1つだけ謎を残したまま終わっているんです。それが、
6年前に誓った約束とはなんだったのか?
というもの。クルシュが男装するようになったのは、どうもクルシュとフェリスとの間に交わされた約束が関係しているようなんです。メッカート(クルシュの父)との密談でも、
「君とクルシュの約束は知っている。その上でこうして話すのも、もう何度目だろうね」
出典:Re:ゼロから始める異世界生活Ex獅子王の見た夢 長月達平
フェリスが男の娘になったこととも関係していると思うんですが、ここでは言及されず、残念!きっと本編で明かされるんでしょうね。
複雑な想い
アーガイル家の人々の心情はなかなか複雑に描かれています。生き返った妻は夫ビーンの首を絞めるわ、女給は女給でビーンの味方をすると思いきや、フェリスの手助けもする。
さらにはビーンは自分の手で殺した妻を、もう一度生き返らせようとあらゆる手を尽くす。一見すると支離滅裂な行動ばかりですが、今まで整理してきたアーガイル家の関係性を押さえていれば迷うことなく登場人物たちの心情が分かるはず(多分)。
ちなみに、フェリスが地下に監禁させていることをアルステン家に密告したのは女給たっだと思ってます。それにしても、人の想いってやつはほんと摩訶不思議ですな。
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