ジャンプ流21回目にしてようやく冨樫先生回の登場!先生自身の説明による作画説明や仕事場紹介など申し分ないボリュームでした。
顔は映していませんでしたが、なにげに初声を頂戴しました。スタッフとの関係もいいようで、終始笑いのあるインタビューになっているのはかなり新鮮でした。冨樫先生って人柄いいんだなぁ~。
冨樫先生が生存してました!!!!!!
こち亀40周年記念での集まりだそうです pic.twitter.com/QGaT7QLxj8— りんご@web漫画描いてます (@apple19850513) 2016年10月24日
ちなみに、最近の冨樫先生のお姿はこんな感じ。こち亀40周年記念でのワンショットみたいです。
DVDの内容
気になるDVDの中身では、先生自らが解説するカラー作画工程映像と、仕事場を紹介している映像などが収録されています。
カラー作画編
カラー作画ではアクリル絵の具を使用してラフから色塗りまで収録されていますが、面白かったのは顔を描くとき目からではなく輪郭から描いていたこと。
へぇ~そっちから描くんだと、漫画家によって描く手順って違いますからね。輪郭→鼻→目→髪の毛ってな順番で描いていました。これだけでも買ってよかったかなとw
創作の現場編
仕事場紹介ではスタッフの姿もありまして、常時5人体制でH×Hを創作。取材したのは2016年の2月頃(作業場にあった少年ジャンプのナンバーから考えるに)だと思うので、ヒソカvsクロロ戦の原稿を書いていた時期なんでしょうか。

出典:ジャンプ流vol.21 冨樫義博
インタビューでは早くから10週分をまとめて描いてるって言ってたわりに、今回の暗黒大陸編では11週で休載になってしまった理由がよく分からない。DVDを見る限り2月頃から作業にとりかかってたみたいだったのでもう少し続けても・・・
反面教師として数時間で描いた昔の黒歴史原稿をデスクの目の前にあえておいてたりして先生なりに努力wなさってはいるようです。
巧みな心理描写の原点は少女マンガ
H×Hを読んで思うのが、少年漫画では群を抜いて心理描写がものすごく巧みな作品であること。
キメラアント編ではそれがモロに出ていて、バトルシーン以外でこうも読ませる作品って、今までなかったんじゃないかと思えるくらいにかなり衝撃を受けました。
で、このジャンプ流に付属してる冊子を読んでいくと、そのヒントみたいなものが書かれていて「なるほど」と自分の中で妙に納得しました。
少女マンガの中で少年マンガの魂に近い作品が、ガッチリ琴線に触れたんです。自分が表現したいものってこれだ!って。
出典:ジャンプ流vol.21 冨樫義博
冨樫先生が青年時代に感化された作品ってのは少女マンガ雑誌で連載していだ男性作家の作品。魔夜峰央の「パタリロ」や柴田昌弘の「赤い牙」和田慎治の「超少女明日香」といった作品。
少女マンガの特徴でもある巧みな人間描写(心理)に加えて少年マンガのようなバトルシーンもある。そんな作品を好んで読んでいたんだとか。
H×Hを読むとなるほどねぇと、冨樫先生の趣味がバリッバリに出ているのが分かるし、そこがものすごく読者の琴線に触れてるのかなとも思ったりします。
おまけ 気になるパッケージ
この表紙ってどこかで使用されてたものでしたっけ?ジャンプ流の表紙は単行本の表紙を持ってきたものだったので、冨樫先生が書き下ろしたイラストではないとは思います。

出典:ジャンプ流vol.21 冨樫義博
ただ、DVDのパッケージ写真のゴンさんの手が真っ白なんですがwなぜこのイラストを採用したのか、やはり冨樫作品は読者を惑わせますな。あと、冊子の内容は美談に編集しすぎ。
そんなんじゃねぇだろ!
といいたいw