進撃の巨人

【進撃の巨人】ロッド・レイスと「超」超大型巨人に関する考察

進撃の巨人 考察

チビオヤジこと、レイス家当主ロッドレイス。彼によってクリスタ(のちにヒストリア)は、身を隠しながら生活しなければならない苦行を強いられました。

正直、あんまりいいイメージのないロッドレイスですが、超大型巨人をも凌ぐ大きさでもって、あわや壁内人類が滅亡の危機にまで追いつめられたのは事実。

ただ、よくよく考えてみると、あの巨人ってのは一体何だったのか、もっと具体的にツッコめば、ロッドレイスが舐めた液体は何だったのか、疑問が浮上してきます。

レイス家の歴史

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人25 諫山創 講談社

フリッツ王とは

レイス家は、カール・フリッツの末裔。かつて世界大戦に負けたカールは、パラディ島に逃れ三重の壁を築き上げ、その意志はレイス家へと受け継がれました。

巨人対戦及び、カール・フリッツとマーレの結託についてな、第99話「疚(やま)しき影」にて、タイバー家当主ヴィリーによって語られています。

レイス家が壁内にこもり続けたのは、カールの意志によるものでした。ウーリしかり、フリーダしかり、巨人を駆逐しなかったのもそのためでした。

ところが、超大型巨人がウォール・マリアを破壊した日、エレンの父グリシャによって始祖の巨人を継承していたフリーダが食われ能力を奪わます。

残された家族もグリシャにより惨殺、生き残ったのはロッド・レイスただ一人に。ロッドは、始祖の巨人を奪還するべく、かつて妾(使用人)との間に生まれた子供、クリスタと接触します。

レイス家の簡単な歴史の流れはこんな感じ。ロッドレイスがエレンを拉致したのは、始祖の巨人をクリスタに奪わせるためでしたが、結局失敗に終わりました。

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ロッドが始祖の巨人を継承しなかったワケ

グリシャによってレイス家は断絶状態、クリスタという存在がいたものの、なぜ最後までロッドレイス自らが始祖の巨人を継承しようと思わなかったのでしょうか。

ケニーによってナイフで口内をグチャグチャにされたとき、ロッドは「私が巨人になれない理由がある」と話しています。

このときのロッドのセリフは真実なのか、それともクリスタを言いくるめるための茶番だったのか、まずはロッドのその後のセリフから検証。

祈るために巨人にならなかったロッド

ロッドが巨人にならない理由として考えられるのは「祈りを捧げる」ため。この「祈り」は弟ウーリが始祖の巨人を継承する前に、ロッドに言っていたセリフです。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人16 諫山創 講談社

ロッドはこのとき弟が言っていることを真に理解できなかったのだが、能力を継承したウーリの目を見てようやく理解したと話しています。

それによれば、ウーリは「」になったと表現します。全知全能にして、すべての理(ことわり)を理解した唯一の存在。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人16 諫山創 講談社

私の使命は・・・

このとき、ロッドは自分の役割を悟ります。神をこの世に呼び出し祈りささげることが自分の使命だと言いと、思い込んでしまったようです。

ロッドの行動から理由を考える

とはいえ、使用人に手を出してパフパフいい思いをしたり、グリシャに殺されそうになったときは、家族のだれよりも真っ先に逃げおおせたロッド。

レイス家当主としての威厳はコイツには全くといっていいほどありません。自分の命ほしさに愛する家族でさえも見捨てるチビオヤジ、それがロッドの本性にも見えます。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人16 諫山創 講談社

生きるんだッ!!

人間、窮地になったときにこそソイツの本性があらわるもの。幼い我が子を顧みることもなく、一目散に逃げる父親が描かれています。

自分の命が何よりも大事、だからこそ何が何でも継承なんてしたくない、そんな利己的で単純な理由で巨人を拒否ったんじゃなかろうか。

注射器と瓶

ロッドが持っていた黒い鞄、その中にあった注射器と瓶についても考えてきますが、その前に「進撃の巨人」に登場する文字から考えていきます。

作中に登場する文字には壁内人類が使っている「壁内文字」とマーレが使用している「ユミル文字(あるいはマーレ文字)」というものが存在します。

文字名についてはここでは適当に付けていますが、ポイントとなるのは文字の法則です。いずれも片仮名を反転させており、どんな意味になっているか読むことが可能です。

壁内文字

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人1 諫山創 講談社

ドウグヤ

実際のコマで見ていったほうが早い。まずはシガンシナ区にある道具屋の看板の名前を見てみると、片仮名が反転しており、右から読むと意味が分かります。

ユミル(マーレ)文字

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人1 諫山創 講談社

ニシン

ユミル文字はウトガルド城で登場した缶詰ニシンが有名。これはユミルの正体がまさかの!?という伏線だったこともあって覚えてる人は多いはず。

この場面では、すっとぼけていたライナーが「どうして読めるんだ」とツッコミをしていたように、缶詰に書かれていた文字は、壁内文字ではなくユミル文字です。

ユミル文字の読み方は、片仮名を反転させて左から読めば意味が分かります。壁内文字とユミル文字の違いは反転した片仮名をどちらから読むかの違いです。

つまりどういうことか?

結論は至って単純です。反転した仮名文字を右から読んで意味が通じれば壁内文字、左から読めばユミル文字となり、文字の読み方で簡単に判別ができるというわけです。

これを踏まえて注射器の考察に戻ります。

瓶に書かれている文字

ロッドが所有していた瓶にはラベルが張ってあり、しかもしっかり観察すると読めるようになっています。そこで、クリスタがエレンを食べようとしたときに登場していた瓶を見ていきます。

ヨロイ

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人16 諫山創 講談社

ヨロイ ブラウン

まず一つ目は「ヨロイ ブラウン」と書かれた瓶。文字通り鎧の巨人になる液体で、この瓶をかみ砕いたエレンは高質化の能力を身につけることに成功してます。

さらに瓶のラベルに注目すると、「ブラウン」とも書いてあり、これは鎧の巨人のライナー・ブラウンのことを指していると思われます。

サイキョウ

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人16 諫山創 講談社

サイキョウノキョジン

もう一つは「サイキョウノキョジン」と書かれていた瓶です。これはクリスタが取り入れようとしていた液体です(最終的にロッドが舐めた)。

こんな風に「ヨロイ」「サイキョウ」といずれも反転した片仮名は右から読むことで意味をなしているので、ロッドが所有していた瓶はいずれも壁内で作られたものとなります。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人17 諫山創 講談社

巨人化する液体(主成分は脊髄液)は、ハンジさんでも分析は不可能でした。そして、瓶のラベルから考えると、レイス家は液体を作る技術を習得していた可能性は非常に高い。

といいますか断定していいと思う。

瓶のラベルには「ヨロイ ブラウン」と記載されていることから、おそらくは、始祖の巨人継承者によって液体製造の技術も継承されていったのではないかと考察します。

レイス家の継承儀式には、次の継承者が巨人になることで能力を継いでいます。ウーリにしろフリーダにしろ、そしてクリスタも同様です。そのため、レイス家にとって液体製造技術は欠かせない知識であるのは確かです。

ロッドは最強の巨人か問題

ロッドが舐めた液体ですが、ラベルには「サイキョウノキョジン」、つまり「最強の巨人」と読むことができます。ベルトルトの超大型巨人よりもはるかに巨大な巨人。

たしかに、最強の巨人なのかもしれませんが、一つ注意したいのが最強の巨人=「超」超大型巨人とは限らないこと。ここらへんについても考えてきます。

最強の巨人は「超」超大型巨人ではない可能性

まずロッドの巨人化は完全なる失敗。超大型巨人のゆうに2倍以上ある体躯、脅威ではあるもののロッド自身も制御できていなかった。

さらに、人間には一切興味を示さずひたすらウォール・マリアを目指していました。つまり、あの巨人は奇行種と言えます。

作中でもジャンが「奇行種か」というセリフがあることから、ロッドの巨人化は奇行種の可能性が高そうです。つまり、ロッドの巨人は失敗していた可能性が高い。

そもそも、超大型巨人になることからしておかしい。本来の目的はクリスタを巨人化させてエレンを食べることにあるはず。あんな大型巨人では天井を突き破ってエレンを食えない。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人17 諫山創 講談社

ロッドが巨人化したあとの様子

教会は跡形もなく、地面は陥没、もしエレンが高質化していなかったらみんな地面の下敷きになり、それこそ能力継承どころではないはずです。

本来は、あの地下空間でも問題なく巨人化できる程度の大きさだったのではないかというのは、状況から判断して思うこと。

となれば、最強の巨人とは「超」超大型巨人とは必ずしも言えないのはないか?つまり、ロッドは巨人化に失敗したがゆえに、あんなに大きな巨人になったというのが当ブログの考え。

なら失敗した理由は何だったのか。

原因は液体の摂取が少なかった?

ロッドが巨人化に失敗した理由の一つに、液体の摂取が少なすぎたことにありそうです。これは、第69話「友人」でのケニーが話していたことです。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人16 諫山創 講談社

確かに、ロッドは床にこぼれた液体を一口舐めただけでした。恐らくはこれが巨人化失敗の利用と言えそうです。

同じくエレンもあのとき液体を飲んでいますが、エレンの場合は瓶をかみ砕いて液体を十分に取り込んでいたことから問題なく巨人化できたとも思えます。

巨人化するとき注射器を使って液体を注入するのは、確実に体内にいれるためだとすれば、液体の量が巨人化の成功と失敗を分ける要因の一つであることは十分考えられそうです。

最強の巨人とは無垢の巨人のこと?

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人16 諫山創 講談社

ロッドはクリスタに「巨人になれば制御はきかない」とも言っています。ということは、「サイキョウノキョジン」と書かれた液体は、知性巨人ではなく無垢の巨人になるための液体だったのでしょうか。

ここで、ロッドが所有していた液体はもう一つありました。ケニーがくすめたものです。のちにリヴァイにわたり、シガンシナ区決戦にて、アルミンを復活させるために使用された液体です。

この液体の瓶に貼られていたラベルにはなんと書いてあったのか、今回の考察のヒントになりそうなので調べてみることにします。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人17 諫山創 講談社

フツウノキョジン

反転した片仮名は右から読むことができるので、壁内文字、つまり、壁内で製造された液体であることが分かります。

そして、文字をよく観察すると「フツウノキョジン」と書かれています。アルミンが巨人化したときは、無垢の巨人として目の前にいたベルトルトを襲っていました。

フツウノキョジン=普通の巨人が無垢の巨人とするなら、サイキョウノキョジン=最強の巨人とは、無垢の巨人の中でも戦闘に優れた巨人?ということなのでしょうか。

とはいえ、文字通りに考えれば、知性巨人を含めた巨人の中で「最強」の巨人とも考察できますが、ロッドが巨人化に失敗した今では、その詳細は不明。

ロッド・レイスの死亡とラスト

巨人化に失敗したロッドの結末はどうなったのか、ロッドの最後についても見ていきます。人間には目もくれずひたすらウォール・マリアを目指したロッド。

調査兵団は大砲を用いて攻撃しますが、ロッドにはほとんど通じません。足止めすることもできず、オルブド区外壁に到達してしまったロッド。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人17 諫山創 講談社

壁のはるか頭上から顔を覗かせたロッドは、あまりの巨大さに顔を地面にこすりつけながら移動していたことで、顔はずるむけ。

口がばっこり開いている状態、その口に目掛けて巨人化したエレンが樽爆弾を放り込み頭部を破壊。ロッドの死亡が確定しました。

ロッド・レイス考察まとめ

瓶のラベルに書いてある「最強の巨人」という文字から、ロッドの「超」超大型巨人が最強の巨人という考察もありそうです。

ただ、少なくともあのバカでかい巨人がイコール最強の巨人とは言えません。というのも、ロッドはクリスタにこんな説明をしています。

進撃の巨人 ロッドレイス考察
出典:進撃の巨人16 諫山創 講談社

最も戦いに向いた巨人

ロッド曰く、最も戦い向いた巨人が「最強の巨人」だと言います。ベルトルトの超大型巨人をみれば分かりますが、超大型巨人は動きが遅く戦いに向いた巨人とは言えません。

ウォール・マリアを破壊したときも、超大型巨人のお仕事は壁を壊すのが役目。戦いに向いた巨人とは少しイメージがずれるんですよね。

やっぱり今まで考察してきたように、ロッドの巨人化は失敗だったがゆえにあんなにもデカブツになったのではないのだろうかと思います。

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