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俺ガイル12巻考察 最終回にむけて八幡の「答え」を探る

俺ガイル12巻 ネタバレ感想

俺ガイル11巻発売から2年以上の月日から、ようやく最新刊が発売されました。八幡、そして三人の明らかな答えは出ませんでした。

12巻は、最終回へ向けての序章といったところだと思う。けど、三人の関係やそれぞれの想いは痛いほど伝わってきました。

そんなわけで、八幡の答えを中心にあれこれ考察していきます。

一色いろはの場合

謝恩会で催す予定のプラムイベントについていろはが八幡に相談を持ちかけていた場面。このときいろはは「過保護」だと八幡を評していた。

八幡にある「お兄ちゃん気質」がついつい女子に対して出てしまう。けど、そんな対応に喜ぶ女の子はいないよと指摘していたいろは。

女の子として見てほしい

と思っているから。いろはが語る女心。

当然、八幡のこの接し方は雪乃に対しても当てはまることで、八幡の過保護に雪乃は甘えていたことが分かる。

そしてストーリーが進み陽乃との会話によって、より重要なキーワードとして登場するのである。

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雪ノ下陽乃の場合

雪乃への過保護(お兄ちゃん的)対応は陽乃にも指摘されているところ。この巻ではいろは、そして陽乃において八幡と雪乃の関係を明確にしている。

「共依存っていうのよ」

雪乃、由比ヶ浜、八幡の関係を「共依存」と表現していた陽乃。

たしかに雪乃と八幡の間には依存しあっている関係にある。雪乃は八幡に助けを求めていた、また八幡も八幡でそんな雪乃にお願いされて優越感に浸り気持ちよくなっている自分がいた。

陽乃がはじめにした質問は「三人の関係性」である、八幡も最初に「三角関係」とセリフからも3人の関係性について答えていた。しかし、陽乃が答えを言ったときの八幡のセリフには

俺と雪ノ下の関係性は共依存と言えば共依存
出典:俺ガイル12 渡航

とあり由比ヶ浜について触れていない。三人の関係性から八幡と雪乃の二人の関係性へとすり替わっているのが分わる。

つまり、あのときの陽乃の質問は可愛い妹・雪乃から見ての関係性を言っていたことになる。

そのため八幡と雪乃の関係は分かった、けど八幡と由比ヶ浜との関係はよく分からないのである。この関係が分かるのは由比ヶ浜が泣いてしまったラスト。

八幡と由比ヶ浜の関係性

12巻最後のエピソードは由比ヶ浜の独白で終わっている。

だって、そしたらまた彼は助けてくれちゃうから。あたしのヒーローだから。あたしの友達が困ってたり、悩んでたりしたら、彼はきっと助けるんだ。あたしのヒーローだから
出典:俺ガイル12 渡航

このセリフでは私、そして友達と八幡の優しさを「一般化」しております。共依存というより、由比ヶ浜→八幡というベクトルこそ指摘できますが、八幡→由比ヶ浜とは一概には言えない。

だって由比ヶ浜は助けてほしい男子は「八幡」であり、「八幡」以外ではダメ、でも八幡は「由比ヶ浜」だけでなく「その友達」も見過ごせないと言ってるわけで、ベクトルは由比ヶ浜だけに向いてないからです。

じゃあ一番ぶっといベクトルは誰に向かっているかという話になるわけですが、

これは由比ヶ浜自身が一番よく分かってるわけで、自然と涙が出た、呼び止めたくても呼び止められなかった、という行動になったんじゃなかろうかと思うわけです。

なので、残念ながら由比ヶ浜結衣を選ぶという選択肢は限りなく少なくなったというのが12巻を読んだ感想。

なら最終回はどうなるのか?

焦点は雪乃が「依存」から脱却できるかってことですよね。それによって八幡との関係性も変わってくる。

作者の渡航さん曰く14巻まで書くとのことなので、巻数から考えてプラムイベントは復活するストーリーだと思う。

1つ怖いのが、雪乃が「依存」を「恋愛」と錯覚してたと考えてしまう可能性。雪乃が実家に戻り自分で考えるという行動も「依存」から抜け出すため。

プロムイベントが復活するとしても八幡がどう雪乃に関わってくるのかが気になります。平塚先生との電話で「助けたい」と言うも先が読めない。

助けるといっても今までのように手を貸すことだけを意味しているセリフではない。「見守ってほしい」という雪乃の依頼も考慮しなくりゃいけないから。だってプラム問題は雪ノ下家が関わってる案件だからね。

もし仮に雪乃が誰にも頼らず自分で決めて行動することができたとき、そのとき八幡の存在は雪乃にはどう映るのかが気になる。八幡が雪乃を選ぶとしても雪乃の心の変化によっては「断る」なんて選択しも当然ありえる。

そうなった場合、八幡は誰も選ばないという最終回もあるのかなと思った。何気にこのラストが一番可能性が高いと思ってる。

※ここでいう「選ばない」は葉山の解決策とは違うことに注意!

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出版社: 小学館
発売日: 2017/9/24
言語: 日本語
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