100万DLを突破した成年向け同人誌「カラミざかり」、そのリメイク版にあたるのが「カラミざかり~ボクのほんとと君の嘘~」になります。
ここでは、リメイク版ラストを解説。あと、混同しがちなのが、原作の同人版とリメイク版でラストが若干違っていること。
そこで、リメイク版ラストをメインに解説しながらも、同人版ラストとの違いも最後の方で触れることにしました。
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ラストは飯田里帆の嘘オチ
女子高生の飯田里帆(りほ)は、山岸高成(こうせい)と付きあってからも、複数の男性と性行為を続けていた・・・
読者のだれもが里帆=ネトラレ女と思っていたわけだけど、最終回で「実はすべて嘘でした」というしょうもないオチが待っていました。
- 不特定多数とのセックス
- パパ活・SNSでの変態開発
- バイト先オーナーとのセックスetc
じゃあ、なんでそんな嘘を付いたのかといえば、高成のことが好きだったからであり、喜ばせたいがための嘘でした。
飯田里帆が「嘘」をついた理由
一番の疑問点は飯田はなぜ、大好きな高成に嘘をついたのか、ここらへんの彼女の心情を、まずは深掘りしていきます。
出典:カラミざかり8巻 御池慧 桂あいり 講談社
まず、押さえておきたいのが高成(こうせいの)の性癖です。最終回で彼は、飯田が穢れていたいく姿に興奮を覚えていたことに気づきます。
飯田はそのことを知っていた。だから、本当でもないネトラレ話を聞かせていた、すべては高成を喜ばせるための嘘でした。
山岸高成はなぜ「別れ」を告げたのか
高成が自分の性癖(飯田のネトラレ話に興奮)に気づいたのは最終回、単行本でいえば8巻の終盤あたりです。
高成は飯田が好きというよりも、彼女が堕ちていく姿に興奮を覚えていることに気づいた。飯田への好意は、恋愛ではなく性癖だったわけです。
出典:カラミざかり8巻 御池慧 桂あいり 講談社
それが分かるのが最終話。高校を卒業してから六年後、二人が再開する場面で、飯田のネトラレ話を聞き勃起する場面が描かれています。
このとき「苦しいけど生きてることを実感する」と言い、飯田への心配以上に、自分が興奮していることに悦びを感じていた。
飯田里帆はなぜ「別れ」を受け入れたか
一方で、飯田は高成のことが好き。だからこそネトラレ話を捏造していわけですが、高成が自分の性癖を知り別れを切り出された。
飯田は高成が自分に恋愛感情がないことを知ってしまったことから、好きだけど別れるしかなかったと言えそうです。
高校を卒業して六年後に再開したとき、飯田は高成に嘘のネトラレ話をしていたことから、今でも飯田に好意があるのかもしれない。
リメイク版のサブタイトルを考える
リメイク版には、原作の同人版にはない、「ボクのほんとと君の嘘」というサブタイトルがついているんですよね。
サブタイトルの意味としては
サブタイトル | 意味 |
ボクのホント | 高成(=ボク)の飯田への好意が恋愛ではなく性癖興奮だと気づく(=ホント) |
君の嘘 | 飯田(=君)は高成を悦ばせるためネトラレ話を偽造(=嘘) |
となります。
納得いかないリメイク版エンド
ただ、一つ納得いかないのが「ありがとう」エンドです。お互いが笑顔で「ありがとう」というコマで最終回を迎えるのです。
高成は、自分の性癖を満たす飯田との出会いに感謝するのは分かるけど、飯田は何に対しての「ありがとう」かが分かりにくい。
今でも異常な性癖の持ち主・高成に好意があるという解釈はできるものの、やや無理があるし、もしそうなら、飯田もある意味変態です。
原作にあたる同人エンドと同じシチュに合わせたことで、若干無理のあるラストになった感はあるものの、飯田変態説で鞘を納めたいw
リメイク版と原作同人版の違い
原作の同人版とリメイク版のラストの違いに触れたので、ここでは簡単にですが同人版のラストについても解説していきます。
同人版では飯田のネトラレ話は真実。不特定多数のセックス、パパ活、SNSでの変態開発、バイト先オーナーとのセックス・・・。
すべてが真実で、飯田が穢れていく描写がリアルに描かれています。分からないのは、なぜ飯田がセックスに溺れていったかです。
これは、自分が穢れていくことに興奮を覚える破滅型女の子だからでした。ただ、なぜ飯田が破滅型の精神構造になったかには触れていません。
過激さで比べたらリメイク版が可哀そうですが、同人版は、今でもDMM同人ランキングで一位に君臨する化け物作品なんですよね。
原作同人も読んでほしい
ちなみに同人版は18歳指定なんですが、同人フルカラー版に限っては、DMMブックスのみ年齢制限が解除されているんですよね。
読者からしたら、これほどありがたいエロサイトはない!成年指定で同人が読めなかった人は、今すぐDMMで読んでほしいですね。
注意点として、同人版とリメイク版では作画者が異なるので、リメイク版の作風が好きな人は「試し読み」での確認をオススメします。
リメイク版「カラミざかり」考察まとめ
結局のところ、飯田は高成が好きだから嘘をついていたというオチでした。つまり、彼女は淫乱でもなんでもない、ただの幸薄女の子でした。
同人が累計100万DL以上されたのは、女子高生のリアルな性描写がバズったわけで、原作まで読まんとやっぱダメ。