私がメインでしている英語学習法は森沢洋介先生が提唱しているメソッドで、関連書籍も数多く出版されています。
森沢先生の英語学習法のやり方については、2005年に出版された「英語上達完全マップ」の中で紹介されています。
ここでは、この本の内容のポイントを整理+上達のコツ(私の実体験より)などを紹介していこうと思います。
森沢先生の英語学習メソッドはシンプル
森沢式の考え方はすごくシンプルですが、英語の上達にもの凄い労力と時間が必要だと思っていた私にとっては、目から鱗でした。
意味・文構造を理解できる英文を意味処理しながらひとつでも多く自分の中に取り入れ英語の文法・構文に則った文をひとつでも多く作るということを行えばいいのです
出典:英語上達完全マップ 森沢洋介
英語を知識として持っているだけではダメで、その知識をいかに自由自在に使えるようにするか、そのトレーニング法が森沢式です。
森沢式では、中学で習う程度の英文を正しい文法・文構造で作れて、その文を淀みなく話せるようにすることを指します。
そのため、ネイティブが使わない言い回しや直訳したような違和感アリアリな英文でも、文法的に正しいのならOKです。
森沢式では段階的に英語を練習していきますが、ネイティブが話すような英文が話せる練習は、学習も終盤の頃になります。
英文法からはじめると挫折しにくい
森沢式で使用する教材は、意味・文法構造を理解できる英文で練習します。そのため、文法を理解するため英文法の知識は必須です。
私の場合、大人になってからの再学習だったこともあり、英語の基礎が曖昧だったため英文法学習からはじめました。
英文法書は薄いものを選ぶ
著書「英語上達完全マップ」では、参考書は薄い書籍を推奨しています。英会話目的のため、細かい英文法知識は学ばなくてOK。
実際、教科書レベルの知識で十分でした。また何冊も学習する必要はなく、その代わり1冊を何周も解いて使い倒します。
ここからはおすすめの参考書というよりは、私が実際に問題を解いて分かりやすかったもの、挫折しなかった教材を二つほど紹介します。
参考書 | スーパーステップ中学英文法 |
販売元 | くもん出版 |
一冊目はくもん出版から発売されているスーパーステップ中学英文法。文法事項が15項目に整理されており分量もレベルも適量でした。
参考書と問題集は別々です。問題集の解答解説だけでなく参考書も併用することで、疑問なく最後までやり終えることができました。
参考書 | 総合英語フォレスト解いてトレーニング |
販売元 | 桐原書店 |
もう一冊は総合英語フォレスト。高校英文法のためボリュームが増えますが、中学英文法で基礎知識は問題ないので難しさは感じません。
公式トレーニング教材で反復練習
英文法の基礎知識を一冊やり終えたら、この知識を実際に使いこなしていきます。森沢式の本領発揮です。使用教材は公式のみで十分。
瞬間英作文トレーニングも音読パッケージも、いずれも中学英文法レベルに限定しているので、英文法をマスターした後なら難なく練習が可能。
英文法は英会話の役に立たないと思っているかもしれませんが、英文法を知っていることで、効率的に森沢式を進めることができました。
仕上げの目安としては、いずれも付属CDを止めることなく淀みなく言えるまでです。詳しくは各教材記載の方法通り練習します。
英語発音教材があるとさらに効率化可能
音読パッケージでは、難しい単語の日本語も掲載していますが、発音の仕方が分からないと息がありません。
私が愛用していたのが「英語耳」です。この参考書では舌の動きを図解入りで説明しているので理解しやすかったです。
耳で聞いでもその通り発音できない英単語でも、舌の動きを意識して発音していくことで、難なく発音できたりします。
初級脱出期間は五~六ヶ月程度
森沢式は一つの教材をマスターしたら、次の教材を使用し同じくマスターしていきます。公式教材が複数あり教材選びには困りません。
初級レベルをTOEICで考えると、500~600点程度。中学英文法をマスターし、瞬間英作文と音読パッケージをやり終えると達するレベル。
中学英文法の問題集+英作文+音読パッケージの三冊をやり終える期間の目安ですが、五~六ヶ月程度で完了できると思います。
半年程度で終えられる理由として、使用する教材が三冊と少ないからです。文法書は1ヶ月もあれば終えられるので、実際は二冊だけ。
森沢式は同じ教材を反復するトレーニングです。二周目以降は英文構造は頭に入っているため、トレーニング時間も短縮されます。
森沢式完了目安はTOEIC900点
森沢式の成果を確かめる方法としてTOEICは最適です。著書「英語上達完全マップ」でも、上達目安にTOEICを採用しています。
TOEICは非常に合理的に作られたテストで実に正確に学習者の英語のレベルを判定してくれます
出典:英語上達完全マップ 森沢洋介
では、どのくらまで点数が獲れるかですが、森沢先生曰く900点以上は可能とします。ただし、英会話能力を測るテストとしては苦手。
TOEIC900点以上を達成したあとは、森沢式は卒業し英会話教室や英語サークルなど、実践の中で鍛えていきます。
有効だった参考書
英文法 | ・ステップアップ英文法問題集 ・英語総合フォレスト問題集【7版】 |
発 音 | ・英語耳 |
英作文 | ・瞬間英作文シリーズ |
音 読 | ・英語パッケージシリーズ |
森沢式メソッドまとめ
継続していくと、あるとき英語が上達している自分に気づきます。ですが、こうした変化はごくごくたまにしか訪れません。
そのため、森沢式に限らず英語学習を続けていくことが一番大変なことで、「継続」できるかどうかが英語上達の一番のポイントだったりします。
ただ、森沢式では真剣にトレーニングすれば1年程度で変化が実感できる効率的なものです。1年を耐えることができれば景色が変わります。