東京都知事選の常連候補者でもあるドクター中松こと、中松義郎氏。フロッピーディスクの生みの親としても有名ですが、きな臭い怪しい人物というのが世間の評価ではないでしょうか。
天才とバカは紙一重とよく言いますが、中松氏の経歴については90年代の週刊誌でさんざん取り上げられたことなのでここではスルー。※詳しくはと学会から出版されている『トンデモ本の世界』をご参考ください。
過去にはエジソンの発明を抜いて世界一の発明数を誇ると豪語していた中松氏ですが、な、なんと、特許出願が閲覧検索できる「特許情報プラットフォーム」で調べてみると、未だに(懲りずに)新たな発明を特許出願していることが判明w
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というわけで、そこらへんをいじっていきます。
幻の永久機関
ドクター中松といえは「永久機関」が有名ですよね。これでエネルギー問題とはおさらばと思生きや、未だ解決できていないのはなぜなのか、それは、永久機関という名の太陽電池だったからである。
当時ドクターナカマツエンジンと名付けられた永久機関の最大の弱点は太陽の光が弱いと動かないことであったというww
しかし、TVなどでかなり紹介された「ドクター・ナカマツ・エンジン」は、外見上、太陽電池で動くモーターにしか見えない。なにしろ手で光をさえぎると止まるのである。宇宙エネルギーは、単なる太陽光線のことかと思わらるををえない。
出典:トンデモ本の世界 と学会・編
永久機関の仕組みを説明する際、中松氏は「宇宙エネルギー」という言葉を持ち出していましたが、結局のところ太陽光線の言い換えたに過ぎなかったわけです。
ただ、絶妙なことに太陽光線は宇宙からくるわけで、宇宙エネルギーと言い換えても言い逃れはできるのかもしれないw
とはいえ明らかなブラックなのは確かで、実際に販売されちゃってましたから笑い話にできるほど軽いものではない。
宇宙エネルギーと太陽エネルギー
ここ数年の動向を見ても、中松氏は毎年いくつかの発明を特許庁に申請し続けているんです。しかも、ガンが発覚した2014年以降も意欲的に発明に情熱を燃やしていたようです。
こうした姿勢は非常に尊敬できますが、しかし、その発明はどうしてもいただけない。たとえば、2014年に出願した発明を見てみると、
出典:特許情報プラットホーム|特許電子図書館
風力発電とソーラー発電(ここでは宇宙エネルギーとは明記されていない)を合わせたソーラー・風力ハイブリッド発電装置なる発明を申請。
ドクターナカマツエンジンによってエネルギー問題に興味がなくなったと思いきや、今なおこの分野での発明に邁進している中松氏、さすがです。
中松氏が申請している発明は多岐に及んではいますが、やはり宇宙エネルギーとやらに関心があるのがソーラー関連の発明が目立ちます。
出典:特許情報プラットホーム|特許電子図書館
2014年に出願された発明も風力と太陽光を効率的にエネルギーに変えるソーラーパネル風力ガイド兼用ハイブリッド発電装置でした。効率的にエネルギーを発電できてほしいものですが、果たしてどうなのか??
といいますか私の目からするとどちらの発明も至極ありきたりなものに見えてしまうのですが、凡人にはこれらの発明の偉大さは理解できないのかもしれない。
発明意欲
中松氏の新刊『私は死んでる暇がない』では未だフロッピーディスクのことが書かれているんだとか、この本によって勇気をもらえる人はきっといるはずですが、トンデモ感がぬぐい切れないのが本気で残念。
ちなみに、特許出願は当然タダなわけがない。それなりの費用がかかる上、維持するにもお金がかかります。
その額が一件につき毎年数万~数十万(保持年数によって異なる)になるわけで、ゆうに100件以上の特許を取得している中松氏。
選挙費用もバカになりませんから・・・と発明よりも下世話なフトコロ事情のほうが気になってしまう。