漫画「女の園の星」は、祥伝(しょうでん)社から発行している雑誌「フィール・ヤング」で連載されている漫画。
作者は和山やまさん。第25回文化庁メディア芸術祭ソーシャル・インパクト賞をはじめ、数々の賞を受賞している作品。
女性から圧倒的支持を得ている漫画。なにがそんなに面白いのか、読んでみた感想を男視点で勝手に考えていきます。
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女の園の星あらすじ・ストーリー
作 者 | 和山やま |
出版社 | 祥伝社 |
連載誌 | FEEL YOUNG |
他作品 | カラオケ行こ!、夢中さ、きみに。 |
まずはあらすし。とある女子校に勤務する国語教師の星先生を中心に描く学園日常系。日常を描いているので、起承転結もほぼほぼない。
主人公は(一応)星先生になるわけですが、圧倒的支持を得ているのは、描かれるリアルな日常に共感しているから。
この「リアルな日常」は女性にとっては感覚的に分かる(女子高が舞台だから)けど、男性には及ばざるところ。
でも、普段少女漫画を読まない私(男)でもおもろいと思ったので、この「感覚的な部分」の正体を探ってみました。
登場人物全員「眉毛が太い」謎w
出典:女の園の星(1) 和山やま 祥伝社
まず笑ったのは、なぜか登場人物全員の眉毛が太いんです。女子高生も含めてだから、作者の意図なのは明らかです。
なぜ、いずれも太いのか、それが分からない。作者の手癖かとも思ったけど、「エターナルカオル」の眉毛は細いw
出典:女の園の星(1) 和山やま 祥伝社
そんなとき、「2時間目」で登場した犬のセツコの顔にまでも、生徒のいたずらにより太い眉毛が描かれてしまうんです。
もう爆笑。そうこうして、眉毛には一切触れず1巻終了。あれ、つまりこの漫画って、違和感を楽しむのねと思いはじめます。
女子校の「暗黙ルール」
あと、この漫画って妙に説得力のあるリアルさがあります。女性に支持を受けているのも、「共感」できるからですよね。
たとえば生徒の服装。制服の場合、いかに他の人と違いを出すかを考えます。オシャレに敏感な女子高生ならなおさらですが、悪目立ちはアウト。
目を付けられるリスクがあるからです。そこで、校則とは別に生徒間の「暗黙のルール」みたいなものの中でオシャレをします。
女子高生の髪型や制服に着目
髪はストレート、ゆるいパーマまでならOK、ヘアピン、髪留めはOK。ここらへんまでのオシャレは許されている感じ。
出典:女の園の星(2) 和山やま 祥伝社
問題は靴下。黒のハイソックスに対して、白のハイソックスを履く生徒は一人もいなくて、ショートかミドル丈です。
逆に、黒のショートソックスを履いている生徒もいない、細かいですが、こうした暗黙ルールって女子高では特にある気がする、知らんけど。
唯一の例外・若尾さん
出典:女の園の星(2) 和山やま 祥伝社
黒のショートソックスをはじめて履く生徒登場!それが若尾さん。バレーボール部キャプテンで、「若さま」と呼ばれる、女生徒の憧れの存在。
恐らく、若さまは例外なんだろうなと、妄想するんです。日常系漫画は、こうした読者独自「設定」を考えるのも面白さの一つ。
共感は爆笑を生む
ここまで、それらしいことを言ってきましたが、ようは生徒一人一人に詳細な設定があり、その緻密さが作中から感じられるというお話です。
一方で、分かりやすい「リアル」さも描きます。ガニ股で椅子に座る、女子のエロ話はエグイ、噂は一瞬で広まるなど。
とくに女子校出身者は、あるある描写に共感して爆笑するはず。共感は楽しさとつながっていて、分かる⇒面白い⇒爆笑になる。
この漫画の女子高生像は別段真新しいものではないから、正直新鮮味はない。当事者で体験してない場合は面白さは半減、つまり男性読者。
星先生の行動は正解
女子高の男性教諭なんて、男性がなりたくない職業1位ってくらいイヤだけど、星先生の生徒との接し方はある意味正解。
出典:女の園の星(2) 和山やま 祥伝社
生徒には基本怒らない。やさしく諭したり、ときに敬いすぎるけどw、星先生のワードチョイスは何気にツボです。
中村先生の扱いなんて、先生ですらなくおじさんです。しかも、それを他の先生の前で言えちゃうんだから震えます。
出典:女の園の星(2) 和山やま 祥伝社
このコマなんて怖すぎ。先生の無意識の態度は、すぐに全生徒に尾ひれがつきまくり、一度広まったら真偽関係なく収拾不可能。
しかも、生徒の拡散力がこれまた恐ろしい。緑川先生の結婚報道や、星先生が指輪をしない理由もそのためでした。
ただ、星先生はいい意味でも悪い意味でも、生徒を敬い適度な距離感で接しますwそして意外に生徒想いで、嫌われてはいない(はず)。
女の園の星感想まとめ
読むごとに面白さが増していく漫画ですね。ギャグ漫画は一度読むとオチが分かっているから、私は読み返さない派です。
この作品は何度読んでも面白い魅力がある。ちなみに、男子校の日常を描く「夢中さ、きみに。」は面白さも共感も全くなかったw
どっかのだれかが、笑いは「違和感」と言ってたけど、まさに違和感を楽しむ漫画。それが一番分かるのが太眉かなと
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