今回は単行本10巻の一番の見どころといってもいい、バイヨン戦を振り返ります!ルーカスの計画はお世辞にも順調ではなかった。
ザックたちがヤられ、子どもたちが負けるかどうかの分岐点にありながらも、最後の最後でなんとか倒すことができた、といった流れでした。
この戦いでの勝因はなんだったのか、そして、バイヨンの負けが確定した場面はどこだったのか、ここら辺を中心に振り返っていきます!
爆発音+煙幕作戦
鬼との戦いが始まる時、煙幕と爆発音で威嚇していました。この攻撃をみたとき、「何か」に気づいた鬼が二匹いましたよね。

出典:約束のネバーランド9 出水ぽすかほか 集英社
この攻撃は・・・
一匹はレウウィス、さすがオジサンでも相手にならなかった鬼です。そして、もう一匹はバイヨンでした。なら、この二匹が爆発音と煙幕から気付いたこととはなんだったのか?
それは、
子どもたちの反乱
ですよね。
爆発音+煙幕攻撃は、ルーカスたちが起こした13年前の反乱と同じ作戦でした。
なぜ再び実行しようと思ったのか不明だけど、これによってレウウィスとバイヨンは子供たちの反乱であることを、即座に見抜いてしまったのは確か。
レウウィスのイレギュラーな行動

出典:約束のネバーランド10 出水ぽすかほか 集英社
そのため、ザックたちと交戦していたレウウィスは、勝敗が決まると、すぐにルーチェのところまでやってくることになる。子どもたちの首謀者を殺すために。
レウウィスのイレギュラーな行動の元を辿ってみれば、実は身に覚えのある爆発音+煙幕攻撃をはじめに目撃したからではないか?
と指摘できますよね。
ルーカスの計画ってのは鼻っから穴ぼこだらけだった・・・とも言えます。そもそも爆発音+煙幕攻撃の意味があまりないような気がした。
ちなみに、ルーカスはレウウィスとは13年前の因縁があるから、レウウィスの場合は名前を覚えていたけど、レウウィスは「首謀者」としか言っていなかったことに注意。
地下豪に誘ったのは計画の内!?
ここで一つ確認したいのは、バイヨンを地下壕に誘き寄せるのも計画の内に入っていたのかという疑問。レウウィス戦を振り返っていくと、そもそもイレギュラーなことばかりが発生していた。
ザックとペペは倒れ、ジリアンも背中に深い傷を負わされた。
さらに地下豪での戦いを見ても、ルーカスが助っ人として参戦しており、レウウィスを足止めしているのがエマ一人という計画とは明らかに異なっていましたよね。
そのため、地下壕に誘き寄せた作戦もとっさの思いつきによるもので、多数の負傷者を出してなんとか倒すことができた、そんな戦いにみえた。
なら地下壕計画を思いついたのは誰だったの?
となると、気になるのが「誰が」あの作戦を思いついたのかってことですよね。そこで、まずはザックの可能性から見ていくと、ザックはペペをオリバーの元へと向かわせた。

出典:約束のネバーランド10 出水ぽすかほか 集英社
ペペを行かせたのは、専用銃をオリバー渡すためでした。ただ、このとき「あいつの狙い」とバイヨンが誰を狙っていることをザックは見抜いていた。
つまり、ペペは専用銃とザックの言づけを伝えにオリバーの元へと走っていったと言えそうです。
オリバーはぺぺの話を聞き、狙いが首謀者(ルーカスのこと)であることを知ると、誘導作戦と地下壕での待ち伏せを考え実行するに至った、という流れになるのかな。
となると、今回の作戦はザックとオリバーの二人によるものだったと言えそうですよね。地下豪という「狭い場所」は人間に有利な上に、図体の大きい鬼には行動を制御できる。
実は地下壕の作戦は、レウウィス戦の舞台を村にした理由と同じ意図を持った作戦であることが分かります。それゆえ、イレギュラーな状況でも即座に作戦を実行できたのではないか。
ここらへんはまた記事にしたいと思います。
敗因
結局バイヨン敗因はなんだったのか。
油断
の一言に尽きます。
猟場(かりにわ)では子どもたちに武器は持たせていたけど、威力を制御した武器。そこには生死をかけるような戦いは当然なく、勘も実力も鈍っていたようだ。

出典:約束のネバーランド10 出水ぽすかほか 集英社
仮面が割られ、ようやく自分が子どもたちの作戦に誘いこまれていたことに気付いたバイヨン。この油断こそ、最大の敗因だったのかなと思います。
というわけで、ここまでバイヨン戦について見てきましたが、ザックの鋭い考察力とオリバーの的確な作戦によるものが大きかったわけですが、バイヨンの油断がなかったらどうなっていたか分からない戦いだったようにも思います。
いずれにせバイヨン戦は子どもたちの勝利という結末でした!