出典:Jun OHWADA|flickr
うぐいすラインは千葉県市原市の国道409号・房総横断道路の途中にある山道。市のシンボルの1つに「うぐいす」がいるため、うぐいすラインと名付けられた。
南北にまたがるこの山道(さんどう)は、国道よりも早く市原市を通ることができるため、地元の人たちにとっては近道として愛用されているという。
昼間はのどかな森林風景が広がっているが、夜になると周囲に民家などもなく辺りは闇に覆われ、車のヘッドライトを頼りに、左右にうねるきついカーブを走っていく。
そして、この「うぐいすライン」で多くの人が心霊体験をしているという噂が絶えないのである。そこで、今回はこの山道について調べてみることにする。
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目印
女流怪談師・牛抱せん夏さんが千葉にまつわる怪談話を集めた『千葉の怖い話』のエピソードの中で「うぐいすライン」が登場する。
この本は著者自身が実際に見聞きした体験が収録されており、つまりはすべて「事実」として各エピソードを紹介している。
このうぐいすラインと呼ばれる山道の具体的な場所はどこにあるのか?リアル感を出すだめだろうか、著書の中で目印になるような建物がしっかりと書かれていた。その目印とは、
南総中学校
ドライブインというエピソードの中で南総中学校が登場しており、どうやらこの近くに例のうぐいすラインがあるらしい。また、「ラーメン味覚」という食事処も近くにあることも判明。
そこで、グーグルマップを使って該当の場所を探してみると、
南総中学校、そしてラーメン味覚、さらには房総横断道路の抜け道として延びているこの道(赤い線)こそ地元で有名な幽霊が出るという「うぐいすライン」でまず間違いない。
また、入口付近にはセブンイレブン市原原田店も分かりやすい目印となるため地元民でなくとも見つけやすい。
ここで一体何が起こるのか
この山道で起こっている心霊現象とはどういったものなのか。とくに多く目撃されているのが血まみれ女性らしき霊の目撃談。千葉の怖い話でも、この血まみれの女性の霊について触れている。
深夜、暗い山道をしばらく運転していると、急に「ドンッ!」と何かに当たったような音を感じる。慌てて、車を止めて辺り確認するがなにも異常はない、
だが、しばらくするとどこからともなくズズズッ、ズズズッといったなにかを引きずっているような音が聞こえてくる。
この音が霊がでる予兆だという・・・
実際、この音がした後に女性らしき人物を目撃した人が多いといいます。このほかにも赤ん坊を抱えた母親の目撃例も報告されている。
さらには、霊現象に遭遇しやすい具体的な時間帯についても探っていく。
一通りの練習を終えるとミーティングがあり、帰るのはいつも23時頃になります。佐藤さんは、毎週隣町からうぐいすラインを通って練習に通って来ていました。
出典:千葉の怖い話 牛抱せん夏
ママさんバレーの練習のためうぐいすラインを通らざるおえなかった佐藤さん。実際に遭遇した彼女の話によれば23時頃に遭遇していることから、この時間帯に出やすい可能性が高い。
推測
うぐいすラインはなぜ霊の噂が絶えないのだろうか。
あのうぐいすラインは、交通事故が多いことで地元でも有名です。
出典:千葉の怖い話 牛抱せん夏
街頭もなく山道の入りくねった道では事故が多い地帯なんだそうです。そのため、霊が集まりやすいスポットとなっているのかもしれない。
そして、もう一つ興味深いのが地名。実は、ここ市原市の町名を調べていくとある地名に目が止まります。
千葉県長生郡長柄町刑部
南総中学校からうぐいすラインに入ってしばらくいくと、近くにこの町名にさしかかるところがあるんです。ここで気になるのが「刑部(おさかべ)」という名前。
「刑」と付けられているのは、あの土地は元々死刑場として使われていたため、その名残として付けられたという説があるんです。
そのため、あの山道付近で霊の目撃情報が多く、心霊スポットと化してしまったというのです・・・
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