ラノベ

俺ガイル14巻最終回 八幡の「本物」の答えと三人の結末を考察

俺ガイル14巻 ネタバレ感想

俺ガイル14巻が発売されましたが、アニメ三期も決定し、あとがきでは短編集の発売も決まっているとのこと。

俺ガイルは終わらない!

とはいえ、14巻をもって俺ガイルは最終回を迎えました。八幡、雪乃、結衣の三人の物語の結末は幕を閉じたのです。

三人の結末で気になるのが、八幡が望む「本物」を探し求めることができたのか、そして、彼は誰を選んだのかです。

当ブログでは、そこらへんを中心に三人の気持ちを読み取ります。また、俺ガイル14巻のストーリーも振り返っていきます!

俺ガイル14巻あらすじ・ストーリー

八幡、雪乃、結衣の三人の複雑なトライアングルな関係もいよいよ答えが、俺ガイル14巻をより味わうためにまずはストーリーを振り返ります。

14巻では前半と後半に分けられます。前半は八幡の諦め回、雪乃との関係は疎遠に、そして自然消滅へ、、、そんな悲しい終り方を連想させます。

しかし、ここで裏ヒロインの平塚先生登場!平塚先生の助言により、八幡は本物を探すため雪乃に強引に関わり合います。

最後に八幡が決断した結末とは?

結衣の願いごと

八幡と雪乃のプロム勝負で雪乃が勝ったことで、八幡に最後のお願いをする。その願いとは結衣の願いを叶えることでした。

そして八幡は受け入れた

八幡は雪乃との約束を果たすため、結衣のもとへいき彼女の願いを聞き出します。そして、結衣はお願いごとを口にする。

あたし、欲張りだから一つに決めらんないや。それでも、いいかな。全部叶えてもらうのってあり?

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

雪乃のお手伝い、プロムを最後まで見届ける、打ち上げ、遊戯部、小町のお祝い、どこかに遊びに行きたい、、、

結衣のお願いはどれもが簡単なものばかりで、一番叶えてほしいお願いは決して口にしない。そして、最後に八幡へのお願いを口にする。

ヒッキーのお願いを叶えること、かな

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

離れていく雪乃との関係性

プロムでの勝負を最後に八幡、雪乃、結衣の三人の関係は希薄になっていく。そして、離れていることが当たり前の関係になろうとしていた。

言葉にしなくても、奉仕部での1年という月日の中で、それぞれの気持ちは十二分すぎるほど分かってる、だからこそ、離れるしかない。

その結果として、雪乃は距離を置くことを選んでしまう。それが、たとえ妥協だとしても。もっと私がうまくできるようになるまで、そう自分に言い聞かせる。

いつか私がもっとうまくやれるようになれば、きっと叶うはずだとそう信じて

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

でも、このまま三人が関わりをもたなくなれば、きっと、いや、絶対に元に戻ることはない。それを一番分かっていたのが結衣だった(と思う)。

雪乃も八幡も面倒くさい奴らだからねw

でも、結衣の言葉では雪乃の本当の気持ちは聞けなかった。そして、三人が関わる最後の仕事が幕をとじ、三人の関係もまた終ろうとしていた・・・

平塚先生の助言と八幡の決意

そんなときに八幡に声をかけたのが平塚先生。担任として、奉仕部の顧問として、問題児の八幡をそばで生暖かく見てきた恩師。

八幡の胸につかかっていた「共依存」という陽乃から言われた言葉も、平塚先生はあっさりと否定してしまった。

君も雪ノ下も、由比ヶ浜もそんな関係性ではないよ

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

三人の関係性は「共依存」なんて言葉一つで済むようなものなのかと八幡に問う、そして、比企谷の不器用さ、面倒くささを知っているがゆえのアドバイスを送る。

一言で済まないならいくらでも言葉を尽くせ。言葉さえ信頼ならないなら、行動も合わせればいい

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

平塚先生の言葉にふれた八幡は、偽物の関係を真正面から受け止め、そして、本物を探すために抗い続けることを決意する。

比企谷八幡の関わりかた

三人の関係性は一言で言えるほど簡単なものじゃない。陽乃だけでなく、八幡、雪乃、結衣の当人さえも分からない。けど、今の関係が嘘っぱちなのは分かってる。

だから八幡は、分からないなら、分かるまで言葉を言い尽くす、それでもダメなら行動も合わせる、そうすれば本物が見つかるかもしれない。

そうして導きだした答えが、雪乃との関わりを終わりにしたくない、気持ち悪くても、強引にでも関係を持ち続けたいと口にする。

八幡の強引作戦開始!

八幡の関わり方とは、雪乃とのプロム勝負のときに当て馬として考えた合同プロム案を、本当に実行してしまうという大胆な方法。

八幡らしい無茶な考え。でも、どんなに無茶で無謀でも実行してしまうのが八幡。そして、実行にまでこぎつけた八幡は責任者に雪乃を指名する。

「なんであんな無茶なこと言いだしたの?」
(中略)
「あれしか、お前と関わる方法がなかった」

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

雪乃との関わり合いを強引に取り付けた八幡、そんな八幡の行動に当然雪乃は疑問に思うのだが、ここで八幡の本当の気持ちが言葉になる。

諸々全部やるから、お前の人生に関わらせてくれ

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

八幡の本当の気持ち、ようやく口にした雪乃への想い。そして、雪乃もまた、八幡が好きなことをようやく口にする。

想いを伝えあった二人はこのあと、合同プロムの準備と称していちゃこらします。雪乃のデレデレ感はラノベのお楽しみ。

奉仕部の行方と最終回

ギリギリのスケジュールの中で八幡が企画した強引すぎる合同プロムも、雪乃のすばらしい手際により無事終えることができた。

そして月日は流れ・・・

三年に進級した八幡たち。かつての奉仕部には、雪乃と八幡の姿、そして、部長として今年度新入学してきた比企谷小町、八幡の妹だ。

そして、少し遅れてやってきたその子は、そっとのぞき込むように入ってきて、お団子髪をクシクシするクセのある女の子。

えへへへ、来ちゃった

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

由比ヶ浜結衣も奉仕部に来てくれたのだ。そして、彼女が今まで心の中にしまっていた想いを、彼と彼女の前で口にする。

あたしの好きな人にね、彼女みたいな感じの人がいるんだけど、それがあたしの一番大事な友達で、でも、これからずっと仲良くしたいの。どうしたらいいかな?

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

三人の新しい関係がはじまろうとしていた。

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俺ガイル14巻最終回まとめ

最終巻で三人それぞれの本当の気持ちを言葉にしたのはいいんですが、結衣だけがなんだか貧乏くじを引いてしまったのは悲しかった。

結局二人をおぜん立てする役割に回ってしまった

そして、気になるのは八幡の「本物」について。これはあとでじっくり考察しますが、結局のところその答えは出なかったようです。

三人がまた関わりを持てたという意味では、大団円ですが、結衣が傷つきすぎです。12巻からラストへの結衣の苦しすぎる内面に、気づけば結衣推しになっていたw

俺ガイル14【最終巻】
出版社: 小学館
販売: 小学館
発売日: 2019/11/24
ASIN: B07ZR8XLWW

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俺ガイル14巻の読み解き考察

俺ガイル14巻のざっくりとですがストーリーを振り返ったところで、ここからは各キャラの想いや関係性をより深く考察していきます。

考察するのは次の五つ。

  1. 八幡の結衣への想い
  2. 雪乃と結衣のすれ違い【ガチ勢向】
  3. 結衣がラストで告白した理由
  4. 陽乃がちょっかいをだす理由
  5. 比企谷の「本物」について

それぞれ見ていきます。

①八幡の結衣への想い

結衣がラストで自分の想いを言葉にしたことからも分かるように、それまで、結衣は自分の想いを言葉には出していませんでした。

そのため、結衣が八幡に振られることはない。そもそも、告白すらしてないので振りようがないからです。ですが、言葉にしなくても三人はお互いの気持ちは分かっています。

この関係性を踏まえた上で、結衣と八幡の関係性を見ていくと、直接的な言葉は何一つなくても、結衣は八幡に振られていたのだと分かります。

こんな言葉や理屈をこねくり回さなくても、ちゃんと伝えられて、ちゃんと受け止められるように、たぶんそのうちなると思う

(中略)

けど、お前(結衣)はそれを待たなくていい

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

6章「いつかのように、由比ヶ浜結衣は希う」より

八幡が雪乃に関わることを結衣に打ち明ける場面ですが、雪乃に関わる=雪乃を選ぶことなので、八幡はその前に結衣に自分の想いを遠回しに伝えます。

遠回しに言うのは、お互いに本当の気持ちを口にしてないからです。ですが、お互いの気持ちは分かっています

雪乃を選ぶ決定的な場面ですが、八幡にとっては結衣も大切な存在です。それは、「世界でただ一人、この子にだけは嫌われてくない(6章冒頭)」と言っていることからも分かります。

だから、八幡なりのけじめとして、雪乃に関わりあう前に、結衣に自分の気持ちを伝えたんだと思います。直接的な言葉ではなかったですが、結衣も八幡の意図は伝わっていた。

八幡にとって結衣は大切にしたい女の子ではあるけど、それは「恋愛」といった感情ではなかったと言えそうです。ただ、結衣はそれでも八幡を諦めてはいなかったようですが。

八幡は結衣の気持ちを知っていたか問題

一応補足として、八幡は結衣の自分への気持ちを分かっていたのかという疑問が浮上するかもしれませんが、12巻を思い出してください。

陽乃に「共依存」と指摘される前に、八幡は自分たちの関係を「三角関係」と話しており、三人の複雑な恋仲事情を彼なりに気付いていたはずです。

②Prelude4での雪乃と結衣のすれ違い

雪乃と結衣が、お互いに気持ちを伝えあうPrelude4では、二人のすれ違いを描いていましたが、雪乃はこの時点でまだ自分の気持ちを騙していました。

そんな二人の微妙にかみ合わない会話により、各セリフの意図がやや複雑で読みにくい。そこで、二人のセリフの意図を整理していきます。

【Prelude4】結衣視点

結衣は、望むものは全部ほしい欲張りな女の子です。ここでいう「全部」とは、三人の友情と八幡への愛情を指します。

あたし、欲張りだから、全部貰うね。ゆきのんの気持ちごと、全部もらう

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

「Prelude4」より

結衣は雪乃への「八幡への想い」も気づいていますが、そんなゆきのんの気持ちも貰うと言います。ただ、その願いが叶わないことも知っています。

それでもお願いを全部叶えたいのが結衣です。そして、最初で最後に雪乃の本当の気持ちを聞き出します。雪乃の答えによって、結衣の答えも決まってきます。

結衣がこのタイミングで聞いたのは、三人の関係が離れるか、離れないかの分岐点だったからだと思います。

彼女が何も言わなければ、あたしも何も言わない。彼女が言うのなら、あたしも言おう

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

「Prelude4」より

そして、今まで絶対に口にしてこなかった質問を雪乃に投げかけます。「ゆきのんの気持ち、教えて」と。ただ、雪乃の言葉は結衣にとっては落胆した言葉でした。

たぶんあたしが聞きたくなかった言葉

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

「Prelude4」より

結衣が勇気を振り絞って聞いた質問は「あたしが聞きたくなかった言葉」として返ってきたのです。これは、雪乃の本当の気持ちを話してくれなかったことへの結衣の落胆です。

雪乃がこのとき結衣に吐露した言葉とは、恐らく八幡への想いではなく、三人の友情(一緒にいたい気持ち)だったのではないでしょうか。

雪乃の気持ちを今さっき聞いたはずなのに、「たぶん」と推測しているのも、本当の気持ちを話してくれなかったため

実際、この後雪乃とは明らかに距離が出はじめていきました。もし平塚先生のアドバイスで八幡が行動しなかったら、三人の関係は自然消滅していたはずです。

【Prelude4】雪乃視点

雪乃視点も見ていきます。雪乃が気持ちを伝えたことで、結衣も気持ちを伝えます。ただ、雪乃は結衣とは真逆の反応を示していました。

きっと私が聞きたかった言葉

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

「Prelude4」より

ここから分かるのは、結衣もまた本当の気持ちを伝えなかった可能性です。雪乃にとって「聞きたくなかった言葉」とは、結衣の八幡への想いです。

雪乃は結衣の本当の気持ちを伝えなかったので、結衣もまた雪乃に本当の気持ちは伝えなかったんだと思う

雪乃は、三人の歪な関係を止めるために距離を置くことをきめました。そして、いつか自分が成長してうまくやれるようなれば、三人の関係は元に戻ると信じていた。

ただ、結衣が八幡への想いを口にしてしまったら、三人の関係は終わります。雪乃は本当の気持ちを押し殺して100%結衣に譲るからです。

雪乃の性格を知っていたからこそ結衣は今までも、そしてこの時も、本当の気持ち(八幡への想い)は言わない、というか、言えないのです。

雪乃は冒頭で「言ってしまった」とありますが、これは距離を置こうとしている自分の行動に矛盾する発言によるものです。一緒に居たいけど、歪な関係を終わらせるためには離れるしかなかった。

【Prelude4】かみ合わない二人の会話

二人が気持ちを伝えあったあとの結衣のセリフから、二人の気持ちのすれ違いができはじめますが、これも、二人が本心を語り合わないことからくるズレです。

あたしたちのお願いって、たぶん一緒なんだよね

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

「Prelude4」より

このとき結衣が話した「あたしたちのお願いが一緒」とは、八幡への想いも含まれていたはずです。「たぶん」と推測なのは、二人が本心を語ってこなかったたことを意味しています。

このあと、雪乃は「ええ」と同意しますが、結衣は首を横に振り否定します。雪乃が三人の関係性について話していると思っていたことによるズレからくるものです。

結衣の「あたしたちのお願い」とは、八幡への想いも匂わせていたと思うんです。ですが、雪乃はこの時点では本心を話していないので、結衣との会話がかみ合わっていない。

雪乃は結衣の言葉の真意を理解していません

そして、結衣はさらに話続けます。

たぶん、ヒッキーも同じ

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

「Prelude4」より

と。

このとき、ヒッキーという言葉に雪乃は驚きを見せています。つまり、これまで二人の会話に八幡の名前は上がっていなかったことが分かります。

ちなみに、ここでいう八幡の「同じ」とは、三人の関係を指しています(6章参照)。結衣のセリフには「三人の友情」と「八幡への想い」の二つを織り交ぜて話しています。

結衣の気持ち

  1. 三人の友情
  2. 八幡への想い

ですが、雪乃は「三人の友情」のみを話しているという意味で、結衣とのズレが出てきているのです。

雪乃の気持ち

  1. 三人の友情

結局、Prelude4では雪乃の本当の気持ちは語られません。ただ、雪乃が本当の気持ちを話すのは八幡の役割なので、それまでは、雪乃の気持ちは閉じられていました。

そして、最後の結衣のセリフでは「あたしとゆきのんのお願いが同じなら、あたしの気持ちも全部貰って?」と言い、雪乃の気持ちが離れないように、変わらないようにと願います。

このセリフにも、雪乃はあくまで三人の友情ついて話していると受け取りますが、結衣は三人の友情だけでなく、八幡の想いも含まれています。

だから「全部」貰ってなのかなと思ったりします

Prelude4は結衣がいかに優しい女の子なのかが分かります。友情も愛情も全部欲しいとはいってるけど、一番傷ついてるのは結衣なんですよね。

③結衣がラストで告白した理由

八幡の雪乃への告白の前に、八幡がようやく自分の気持ちを口にだしたのが6章での、結衣との会話の中でした。ここでは、雪乃と関わり合っていきたことが吐露されます。

ただ、八幡も雪乃も面倒くさい奴らなので、たまに顔を合わせて、適当な世間話をして、それなりの付き合いといった一般的な付き合いが出来ない人たちです。

一度関係が離れてしまえば、それぞれ関わることなくバラバラな人生を歩んでいくことは間違いない、それがイヤだと八幡が気づくのが6章です。

そして、このとき八幡の背中をグッと強く推したのが結衣でした。

こんななんでもない放課後にゆきのんがいて欲しい。ヒッキーとゆきのんがいるところにあたしもいたいって思う

(中略)

だから絶対言って

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

6章「いつかのように、由比ヶ浜結衣は希う」より

ここで、Prelude4を考察したときの結衣と雪乃の会話を思い出してください。このとき雪乃は本当の気持ち(八幡への想い)は口にしていませんでした。

そのため、結衣も本当の気持ちは雪乃には話さなかった。ちなみに、結衣が自分の気持ちを話すのはラストです。それは、雪乃が自分も気持ちを八幡に伝えたらです。

結衣は一貫して「雪乃が話せばわたしも話す」と言っていましたが、ここでいう「話す」とは、雪乃の本当の気持ち、つまりは、八幡への想いを口にすることです。

結衣は恋愛も友情も、どちらも同じくらい大切で、全部欲しいの女の子なので、最後の最後で自分の気持ちを言葉にしたんだと思います。

④陽乃がちょっかいをだす理由

陽乃が雪乃にちょっかいを出していたのは、自分を反面教師として、妹は自分の気持ちに嘘を付いてほしくない、偽物みたいな人生を歩んでほしくなかったという思いがあったんだと思います。

それは、陽乃自身が偽物みたいな人生を送ってきたからだと言えます。

ちゃんと決着つけないと、ずっと燻(くすぶ)るよ。いつまでたっても終わらない。私が二十年そうやって騙し騙しやってきたからよくわかる。そんな偽物みたいな人生をいきてきたの

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

5章「颯爽と、平塚静は前を歩く」より

そして八幡に対して「本物なんてあるのかな」と問いかけています。いろんなものを諦めてきた陽乃にとっては、本物なんてないと思ってたはずです。

ちなみに、陽乃がなんで八幡に興味を持つのかと言えば、彼の不器用な生き方に興味があるんだと思います。本物を探すってのも、陽乃からしてもればありえないと思ってる、でも、八幡なら本物を見せてくれるかもしれない。

逆に葉山には一切興味を示さないのは、陽乃と同じ考えの持ち主だからでしょう。偽物でも居心地がよければそれに選ぶのが葉山だからです。

合同プラムの打ち上げの席で、雪乃が父親の跡をつぎたいと言ったときに、陽乃が反対したのも、雪乃の選択が自分の気持ちを偽った代償行為でしかないことを見抜いたためです。

陽乃が言う「代償行為」で決めた選択では、将来後悔することを知っている陽乃(なぜなら自分が歩んできた道だから)にとって反対するのは当然、ちょっかい出すのは愛情の裏返しとも言えます。

陽乃はイメージのいいキャラではないけど、妹への愛情はあるのは確かだと思う。それだけにそこまで嫌いではなかった、それよりも葉山の方が最後まで嫌いなキャラでした。

サウナでの爆笑とか。あれ、完全に13巻での「男の意地」発言をいじってる反応だよね

⑤八幡の「本物」は見つかった?

結局、八幡が求めた「本物」とは何だったのか、そして、見つけることが出来たのでしょうか、結論から言えば、曖昧な終わり方でした。

八幡の雪乃への関わり方は、言葉や行動を尽くしていく、不器用で泥臭い方法です。そして、彼が思いついたのは合同プラムの実現でした。

八幡は結衣、そして平塚先生の後押しでようやく自分の気持ちに気付きましたが、雪乃はこの時点では、まだこじらせてます。

あなたはそうかもしれないけど。私はちゃんとやる。もっとうまくできるように、きっとなるわ。だから、大丈夫

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

7章「想いは、触れた熱だけが確かに伝えている」より

一度三人の関係が離れたら元に戻れないのは、Prelude4で結衣が指摘したことですが、雪乃はこの時点でも「私ならできる」と言ってるんですよね。

でも、まずムリです

なんたって、雪乃も八幡に負けず劣らず面倒くさい子(笑。だから八幡は強引にでも雪乃に関わっていく、ただ、適当な関わり合いはできないから、恋人?という形を選んだ。

八幡の「お前の人生を歪める権利を俺にくれ」という言葉は、八幡ならではの告白です。「好き」という言葉にしなかったのは、一つの言葉で伝えられる感情じゃないからだといいます。

ラストで平塚先生は比企谷に「本物は見つかったか」と質問しています。八幡の雪乃に対する想いは、共感やなれ合い、好奇心、哀れみ、尊敬、嫉妬、いろんな感情が含まれています。

八幡と雪乃がお互いの気持ちを伝えあり、恋人ではなくパートナーと表現していたのもそのためでしょう。恋人は愛情がなくなれば離れていくけど、二人のそれは愛情だけでは語れない関係です。

平塚先生はそんな二人の関係に対して「本物と呼べるかもしれない」と言いますが、八幡はやんわりと否定しています。そして、この関係が本物かどうかをこれかも疑い続けるという結論に至ります。

二人の関係ははじまったばかりです。とくに、雪乃は八幡に対して依存していたと感じていました。そのため、相思相愛になった今の関係は新たなスタートです。

本物かどうかはこれから二人が疑いながら悩みながら決めていくものであった、そこには明確な答えがあるものでないという結論だったように思います。

雪乃は八幡から依存できたの?

八幡と雪乃が結ばれたことで、八幡への依存体質はどうなったのでしょうか。雪乃の問題は雪乃家と密接に関係しており、とくに雪ノ下母の教育によるところが大きかった。

八幡と知り合う前は、陽乃の真似事ばかりをして、だからこそ陽乃は自分のようにならないためにも意地悪をしていた節はあったと思うんです。

八幡と出会ったからは八幡に依存して、自分の本当の気持ちを押し殺していました。ただ、9章にて雪乃の本当の気持ちを言葉にします。

あなたが好きよ、比企谷くん

出典:俺ガイル14 渡航 小学館

9章「その青は、月日に色あせても変わらず青い」より

雪乃の依存体質はそう簡単には治るものではないし、雪ノ下母や陽乃といった強キャラが身内にいるため、八幡との関係が良好になったから万事解決とはならないはず。

それでも、雪乃は「比企谷が好き」と自分の気持ちを隠すことなく話したのは大きい。というのもPrelude4では、結衣に本当の気持ちを伝えられなかったから。だから雪乃もまた成長したのは確かだと思う。

俺ガイル14巻最終回まとめ

ラストでは三人が一緒に居る場面が描かれたけど、本当の気持ちを伝えあったことで、八幡はこれからどんな接し方をしていくのか。

八幡の本物探しも続いています

八幡は雪乃を選んだ形になったけど、でも結衣を決して蔑ろにはしていません。「世界でただ一人、この子にだけは嫌われたくないから」と言っているように結衣にもワンチャンあるかもしれない。

けど、それが恋愛なのかは別問題。なんたって、三人の関係は一つの言葉では言えないから、ホントクソ面倒くさい関係です(誉め言葉)。

ですが、そうやって関わり合っていくのが彼らのやり方。もちろん、彼らが成長していく中で、もっとうまくやっていけるようになるかもしれない。

けど、今の彼らにとっては、これがもがいて導き出した、彼らなりの答えなんでしょうね。

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