【心霊スポット】埼玉県秩父市にある浦山ダムを検証

浦山ダム 心霊スポット 検証
出典:浦山ダム|fujitariuji

埼玉県秩父市にある浦山ダム、総事業費1833億円の日本屈指の大ダム。洪水調整、農業・水道用水、発電を目的に昭和42年に計画がはじまり、平成11年3月31日に完成、翌4月から運用がはじまった。

観光地としても一般にも開放されており、社会見学に利用する学校も多いという。また、ダムの一部は魚釣りとして解放されており、地域に開かれたダムと言える。

そんな一見すると心霊とは全く関係ない場所であるのだが、ネットを中心に真しやかに心霊スポットとして噂されている場所でもあるのだ。

浦山ダムにまつわる噂

幽霊は「水場に集まる」とよく言われる。その理由はさまざまだと思うが、不慮の事故を含めて、事故や自殺が多い場所に水場が多いことが挙げられるからだろうか。

入水自殺した人間の霊や、橋から身を投げた人間の霊など、テレビ番組に出演する霊能者は決まって、心霊スポットでかつて起こったであろう事件や事故が原因であると指摘する。

そうはいっても、霊能者が言う幽霊の正体は証明するのは容易くない。そもそも、特別な能力を持った人しか視えない現象ときてるわけで、信じれるかどうかさえ怪しい。

実際ネットで調べても、過去に心霊スポットで事件や事故など起こった形跡がない場所も少なくない。噂だけが独り歩きしている場所も実際あるのではなかろうか。

そんな中、今回検証する浦山ダムで起こった事件・事故を調べていくと、浦山ダム付近で2017年に気になる自動車事故が起こっていたのである!

この事故は若者4人が秩父市浦山の県道を走行中に50センチほどの落石にぶつかり、その拍子に運転席のエアバックが開き、視界を遮られた運転手がハンドル操作を誤り道路脇の崖下に転落したというもの。

若者らは「心霊スポットを見にく途中だった」と話しており、この証言から当時、ネットでは「幽霊の仕業」「憑りつかれたのでは」といった噂が流れたという。

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心霊スポットの場所

この事故をめぐり、事故に遭った若者は「幽霊」の祟りにあったのではないかといった噂がネットで盛り上がっていたようである。その噂の一つに

「心霊スポットって浦山ダムのことだよな」

という書き込みが少なからずあったのだ。

浦山ダムはどうやら埼玉でも有名な心霊スポットらしく、心霊現象を体験したというまことしやかな体験談も調べていくと見かけた。なら、この事故は浦山ダムの霊によって起こされたものなのであろうか。

不幸なことに、この事故によって若者が一人亡くなっていることからして、もし心霊現象によるものなら、浦山ダムは埼玉屈指の心霊スポットの可能性が出てくる。

事件現場と浦山ダムの位置関係

しかし、調べてみると心霊好きの方には申し訳ないが、霊との関係性はすこぶる薄いという言わざるおえない。

そもそも事故現場と浦山ダムとの位置関係からしておかしいのである。

浦山ダム 心霊スポット 検証
出典:グーグルマップ

ニュースによれば、22日夜に秩父市横瀬町から出発していることが分かっている。そのため、彼等が進んでいったであろう道順を辿っていくと、事故現場となった桟橋は、浦山ダムから2キロ以上も南に進んだ場所で起こっているのである。

また、警察の事情聴取で若者の一人がこう証言していたという。

「心霊スポットを見にいく途中だった」

彼らは心霊スポットへ行く前に事故が起きているのである。途中立ち寄ったという訳でもない。つまり、浦山ダムとは全くといっていいほど関係ないのである。

しかし、1つ気になるのは、どうして浦山ダム説がネットで浮上したのであろうかということであるが、この理由はそれほど難しくない。

彼らが目指していた心霊スポットとは、140号線を進んでいった先にある「秩父湖」のことを指していた可能性が高い。

秩父湖とは稲川淳二の怪談話にも登場するくらい、埼玉では有名な心霊スポットで事故に遭った若者たちが知っていてもおかしくない心霊スポットであるのだ。

浦山ダムが無関係とするならば、秩父湖の幽霊の仕業なのだろうかと一瞬頭をよぎったが、事故現場から秩父湖は浦山ダム以上の距離があるため、こちらも結びつけるには無理がありすぎる。

険しい山道、そして見通しの悪い深夜の運転であったことを考えると、ネットやニュースで噂されているような、なにかしらの「心霊現象」というよりも、不慮の事故として見た方が現実的である。

浦山ダムは心霊スポットなのか?

こうして見ていくと、場所的に似通っている浦山ダムを秩父湖と混同したことで、浦山ダムが心霊スポットであると拡散されていった可能性もあるのではないかと思ってしまう。

ネットで「浦山ダム 心霊」と検索してみると、浦山ダムの心霊スポットというのは、駐車場にある公衆トイレに霊の目撃情報が多発している。

しかしである。

よくよく考えると、ここに限らず、近くの公園の公衆トイレに深夜一人で行けと言われてら、普通ビビる。それこそ心霊ばかりか浮浪者など、浦山ダムよりよっぽど怖いw

どうも怪しい浦山ダムの心霊スポット情報。

そんなとき、図書館のデーターベースで埼玉県に関する心霊や怖い話を扱う本を探していたところ、TOブックスから出版されている「埼玉の怖い話」の中で浦山ダムを扱っていたのである。

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浦山ダムの心霊怪談

浦山ダム 心霊スポット 検証

この本の著者は桜井信也さんという方で、ゲームクリエーターやイラストレーターの仕事のほかに、怪談家という顔も持っている、めずらしい職歴の持ち主。

桜井さんが浦山ダムを訪れたのは2010年のこと、浦山ダムが心霊スポットだから訪れたというよりも、きれいな景色を撮影するロケ地としてここを選び訪れたのだという。

そもそも「心霊スポット」だから浦山ダムを選んだのではないというのだ!

このダムはネットで調べても心霊系の噂は出てこない、それを確認して撮影場所に選んだのに、
出典:埼玉の怖い話 桜井伸也 P17

実際桜井さんが撮影のためにこの場所の下調べをしたときには、浦山ダムが心霊スポットといった情報は一切見つけられなかったというのである。

んん??

ここで、桜井さんの証言を信じるならば、公衆トイレに霊が出ると言う噂話は、2010年以降にネットに登場したということになる。

やけに新しい噂話であるw

10年も経過していない噂話であれば、浦山ダムの過去に起こったニュースは簡単に調べられるはずだが、不幸な事故・事件は一切起こっていない。

この本の中で桜井さんが実際に体験したであろう心霊話が書かれているのだが、この話に関しては、浦山ダムにまつわる心霊現象かどうかも甚だ怪しい。

というのも、桜井さんの体験談は、浦山ダムでの心霊現象というよりも、彼個人に憑りついた霊についての話がメインだからである。

彼の身に起こった心霊現象は、浦山ダムの取材以降起こったのは確からしい。その後、霊感が強い知人に視てもらったというのだが、そのなんちゃって霊能者曰く

桜井さんに憑りついている霊は、男に捨てられたことを苦に入水自殺した女性の霊だという、桜井さんと「顔が似てるから」ついてきたんだとか。

んん??(二回目)

これって浦山ダムというか、桜井さんだから霊に憑りつかれたってことになる。この理屈でいえば、ダムに限らずどんな場所でも憑りつかれる可能性はあったわけだ。

さらには憑りついている女性が自殺した場所が浦山ダムとも言えない、現に過去浦山ダムでの自殺は公式のニュースには一度も出たことがない。これは桜井さんも調べたのであろう、あくまで浦山ダムでの自殺したであろうという「推測」に留めていることからも分かる。

正式な記録で飛び込み(自殺)があった、という訳では無いので、あくまでも結果から導き出した推測なのだが
出典:埼玉の怖い話 桜井伸也 P33

これである。

心霊スポットにまつわる霊現象は必ずといっていいほど自殺や事故で亡くなった霊のせいにするのだが、それを記録したニュースや記事などは調べても出てこないのである。

作中には、ネットで噂されている霊が出やすいとされる公衆トイレの描写もあるのだが、そこは心霊の類は特になかったようで、ほぼスルーしていた。

仮説

浦山ダムが心霊スポットと言えるかどうか、今回ネットやニュースで騒がれたネタを検証してきましたが、どうも的が外れている感が否めない。

とくに、同じ秩父市に「秩父湖」という有名な心霊スポットがあることから、浦山ダムと混同して、いつしか浦山ダムも心霊スポットと仕立て上げられた可能性が浮上してきた。

実際、浦山山道で発生した不幸な交通事故と霊現象を結びつけている記事の中には、秩父湖と浦山ダムをごっちゃにして説明しているニュースサイトは多く見かけられた。

心霊スポットは、その土地自体が呪われているということも確かにある。かつて墓地だった、合戦場だった、死刑場だった、こうした場所は、説明のつかない不可思議なことが起こってしまう場所があるのもまた事実。

浦山ダムについて言えば、もともと集落があり立ち退きは難航したようではあるが、昭和62年04月に損失補填に同意し村人は退去、血なまぐさいトラブルも起こっていない。また、それ以前についても特別いわくのある場所とは確認できなかった。

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