ミステリ・ホラー

これって実話?ホラー作家・雨穴(うけつ)「変な家」ネタバレ考察

変な家ネタバレ考察

間取りをテーマにした怪談本に、松原タニシの「恐い間取り」シリーズがありますが、「変な家」もそんな間取りからはじまるホラー本。

作者はネット(主にヨウツベ)を中心に活動しているホラー作家で、名前(ペンネーム)を雨穴(うけつ)さんと言います。

ヨウツベから雨穴さんのチャンネルを知り、この度書籍化するということで、「変な家」を手に取ったわけですが・・・

この話ってそもそも実話なの

主な活動の場がネットということもあり、雨穴さんに関するさまざまな噂が飛び交っていますが、その中でも「変な家」にまつわる噂はこと多い。

その中でも真実、つまり、実話ではないかという噂が少なからずあった。そこで、まずは本書に登場する物件の詳細な場所を考えてみた。

変な家に登場する物件は、具体的な住所は掲載されていないものの、この付近で発生した殺人事件のニュースより、だいたいの場所が判明している。

8日、東京都○○区の雑木林で、男性の遺体が発見された。

出典:変な家 雨穴 飛鳥新社

このニュースによれば、東京都某区にある物件らしい。ただ、詳細は公表していないため、仮に実話だとしても特定するには限界がある。

実話か、それとも創作なのか、回答を導く前に、本作「変な家」に記載されている内容をまずはじっくり読む必要がありそうだ。

スポンサーリンク

間取りからはじまるストーリー

話は著者の知人からの相談からはじまります。ある物件の「間取り」を見てほしいという、なんとも不思議な相談だったという。

知人の名は柳岡(やなおか)さんと言う方で、近々お子さんが生まれることになり、一軒家の購入を考えているという。

1F間取り
変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

2F間取り
変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

そこで見つけたのが今回の物件。明るい内装、立地条件も申し分なかったが、気になることがあり著者に相談してきたという。

奇妙な間取り

ただ、建築に関する知識のない著者は、設計士の知人である栗原(くりはら)さんの協力を求めることにした。

柳岡さんから借りた間取り図。一見すると、なにも問題ないように思えるのだが、よーく調べていくと気になるところが確かにあるのだ。

まずは一階の間取りから。

1F間取り
変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

台所とリビングの間に、謎の空間が見てとれる。扉もないため収納することもできない。不動産屋に聞いても、よく分らないという。

最初はここを、収納スペースかなにかにする予定だったんじゃないですかね?

出典:変な家 雨穴 飛鳥新社

設計士の栗原さんの見立ては、この謎空間は当初収納スペースとして利用するつもりだったが、費用かなにかの理由で止めたのではという。

1F間取り
変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

工事が進み間取りの変更が難しいことから、あのような「謎の空間」ができたのではないか、と結論づけた。

虐待を示唆する間取り

2F間取り
変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

奇妙なところは一階だけではない。子供部屋の周囲に窓が一つもないのだ。四方はすべて壁で囲われ、まるで隠すような間取りにも思える。

2F間取り
変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

さらに子供部屋へと通じる扉が二つ、つまり二重の扉になっているのだ。窓のない二十扉、意図的に子供部屋を隠しているようにさえ感じる。

まさか虐待?

不動産屋の話しでは、前の持ち主は三人家族だったという。「変な家」の正体とは、両親が子供の虐待を隠すためのものだったのか。

栗原さんの仮説

本書は全四章構成で、ここまでの内容は1章の一部分にしかすぎない。つまり、この不気味な間取りの核心には、まだ迫れていない。

真相が明らかになるのは、著者のとある気づきからでした。注目したのは「謎の空間」の位置。一階と二階の間取りを重ねてみたのだ

変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

すると、子供部屋と浴室とを、ちょうどつながるような形で、謎の空間が重なっていることに気づきます。これが何を意味するのか?

変な家の間取り 
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

著者は子供部屋と浴室をつなぐ「秘密の通路」ではないかと指摘。この考えに同調するように、栗原さんがとある仮説に至ります。

この家は殺人のために作られた家ということです

出典:変な家 雨穴 飛鳥新社

栗原さんの仮説はこうだ。

この家には殺人一家が住んでいた。まず、ターゲットとなる客人を家に招く。客人をもてなし、食事や酒を振舞うのだ。

完全に酔っぱらい上機嫌の客人は、家主の「泊まっていかれては?」という言葉に甘え、何も知らずに泊まることにする。

変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

客人を二階の客人用浴室に勧めるのだが、ここが恐らく殺害現場になる。秘密の通路を通り子供が、客人の背後に近づき・・・。

もちろんこれは推測、いや妄想の類ではあるが、この奇妙な間取りからして、あながち妄想ではないかもしれない。

男性の遺体が発見される

柳岡さんから相談された間取りは、明らかにおかしかった。だが、殺人をするための家と考えるのも、また飛躍している。

そんなとき、例の物件の近くで男性の死体が発見されたと、テレビのニュースになったのだ。以下、その詳細である。

8日、東京都〇〇区の雑木林で、男性の遺体が発見された。警視庁〇〇署は、死因と身元の解明を進めている

出典:変な家 雨穴 飛鳥新社

栗原さんの推測が真実だったなら・・・その後の噂によると、例の物件に今回の被害者が宿泊していたという話しも出ているという。

矛盾と真実

ここまでが「変な家」の第一章であり、雨穴さんのヨウツベチャンネルにて公開されている内容でもあります。

動画では(一応)完結はしていますが、この不気味な間取りの真実には続きがあり、書籍版「変な家」につながっていきます。

そもそも、動画を視聴した方は、ところどころ矛盾とまでは言わなくても、なんなく違和感を感じた部分もあったはずです。

家族構成の謎

たとえば家族構成です。

前の住人です。夫婦と小さい子供の三人家族だったそうです

出典:変な家 雨穴 飛鳥新社

この家族が殺人一家とした場合、間取りからこだわって子供を隠していた。でも、近所には子供の存在は知られていた。

おかしいですよね。

実行役の子供が近所に知られているとなれば、地域との交流や学校など、夫婦にとって面倒なことしかないはずです。

殺人を強制する親ですから、一日中子供部屋に閉じ込めるのが一番リスクが低いはずなのに、なぜ近所に子供の存在が知られていたのか?

来客用寝室の小窓の謎

1F間取り
変な家の間取り
参考:当ブログ中の人より「変な家」掲載間取り再編成

もう一つは1Fにある来客用寝室にある小さな窓に隠された謎です。この謎は動画のラストで著者も触れていました。

そもそもあの部屋は来客用、つまり、殺害のターゲットとなる客人が泊まる部屋のため、窓をわざわざ備え付ける必要はないはずです。

変な家の間取り

窓があるためリビングは丸見えです。これから殺す客人の部屋に、なぜこんな開放的な窓を付けるのか違和感があります。

つまり、あの部屋は来客用寝室とは別の用途として使用していた可能性があるわけです。そして、これら疑問から以下のことが指摘できます。

変な家に関する謎
  • 三人家族ではない可能性
  • 来客用寝室は別の目的で使用
  • 家族は誰かに脅されていた可能性

この話は実話なのか

変な家ネタバレ考察

さて、冒頭でお話した「変な家」は実話なのか問題ですが、結論からいえば、実話ではない可能性が高いですね。

書籍版の最終ページには「この作品はフィクションです」と記載されているのが、実話ではない一番の根拠ですね。

また、創作かなと思えるような設定が散見したのも事実(とはいえ、創作確定とは言及しないでおきます)。

書籍版「変な家」ラストについて

正直なところヨウツベ動画にあった内容でも、十分完結はしています。実際、あの間取りは人を殺すために設計されたことは事実だからです。

ただ、以前住んでいた住人の素性が単なる「殺人一家」ではなく、別の理由があったことが書籍版で明かされています。

動画では描かれていない、本当の真実、一家がなぜ犯罪を犯さなければならなかったのか、その理由を知りたい方は書籍版を読むべき。

変な家
作 者 : 雨穴
出版社 : 飛鳥新社
発売日 : 2021/07/20
ページ : 212ページ

Amazon 楽天市場
スポンサーリンク