前巻25巻から気になっていたエレンの巨人化能力アップ。とくに注目すべきは三回連続巨人化をなんなくやり遂げていたこと。しかも、巨人のサイズは同じまんま。
スゴス!!
3年という年月の間にエレンの成長っぷりは目覚ましいものがありました。そこで、今回はエレンの巨人化能力の成長期を考えていこうと思うわけです。
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シガンシナ区決戦を回想する
戦鎚の巨人とのガチバトル以前を振り返ると、最後にエレンの巨人化が登場したのは、ジーク率いるマーレ戦士との最終決戦を描いた「シガンシナ区決戦」ですよね。
単行本でいえば18巻。この激戦で辛くも勝利した壁内人類ですが、この戦いでも実は、エレンは連続巨人化をやってのけていたんですよね。
出典:進撃の巨人18 諫山創
最初に巨人化したのはシガンシナ区の壁を硬質化で補修することでした。作戦通り穴を塞ぐことに成功したエレンは巨人から抜け出す、これが一回目の巨人化でした。
その後、壁の中に隠れていたライナー、そしてベルトルトと戦うために二度目の巨人化に成功。巨人の大きさも変わりなく、連続巨人化については習得できていた様子だった。
ただ、その後は巨人化するまでもなく戦いが終わったため、エレンの連続巨人化の限界がどこだったかはよく分からなかった。
硬質化
シガンシナ区決戦での硬質化についても振り返りたい。この決戦で、すでにエレンは硬質化は完全にモノにしていた。
壁の修復だけでなく、ベルトルトとの戦いでは、硬質化させた自分のダミーを囮(おとり)に、ベルトルトの目を欺(あざむ)き勝利する。
出典:進撃の巨人19 諫山創 講談社
ビキッと拳を硬質化する進撃の巨人
硬質化を戦略に組み込んでの戦い、これは硬質化を自由自在に発動できなければ成り立たない戦い方ですよね。ほかにも、ライナーとの戦いでは、拳だけを部分的に硬質化する描写もあった。
ちなみにエレンの硬質化といえば・・・この回が収録されている単行本19巻の表紙ですよね。左の拳が硬質化ではなくて、メリケンサックが付いていますw
この表紙なにか変です!
だって、エレンは硬質化をすでにマスターした上で決戦に臨んでるわけです。ですから、メリケンサックは必要ない、硬質化すればいいわけだからね。
それに、今まで進撃の巨人用のメリケンサックの製造コマって一度も出てきていません。登場したのは雷槍(らいそう)だけです!
ってことは、この表紙に書かれている描写っていうのは、エレンが硬質化を習得できなかった別の未来を表現していると考えられる。つまり、進撃の巨人ループ説ですよね。
進撃の巨人の伏線の一つに「ループ説」が存在しますが、その根拠として指摘されてるのが、毎回の表紙だったりします。表紙を見返していくと面白い発見があるかもしれないゾ!
VS戦鎚の巨人
シガンシナ区決戦で魅せたエレンのポテンシャルは連続巨人化の成功、そして硬質化を習得し、体全体だけでなく、拳といった部分硬質化にも成功していました。
これを踏まえて、戦鎚の巨人との戦いをみていくと、注目すべきは連続巨人化の回数ですよね。
ヴィリーを殺したとき(1回目)、戦鎚の巨人に超絶長い鎚で頭部を割られたとき(2回目)、戦鎚の巨人に体を貫かれたとき(3回目)
と宣戦布告から数えて計三回、エレンは巨人化に成功してます。シガンシナ区決戦と比べて一回多く巨人化しているのが分かります。
出典:進撃の巨人26 諫山創 講談社
そして、いずれも「体が小さくなる」といった不完全な巨人かではなかった。また、エレンのセリフから、連続巨人化は三回が限界であることも判明した。
ちなみに、拳の硬質化はシガンシナ区決戦時でも使いこなしてはいたけど、戦鎚の巨人時に硬質化は以前と比べてより強化されていたように見えた。
各自見比べておくように。
連続巨人化の訓練風景
出典:進撃の巨人13 諫山創 講談社
シガンシナ区決戦前の話になってしまうが、硬質化訓練をしていたとき、エレンの連続巨人化についてハンジさんが記録を残していた。
これによれば、30分のインターバルをはさんでの巨人化訓練を実施、正確には「連続」ではなかったのである。
また、エレンの巨人化は三回行われており、一回目の巨人は15メートル級の通常巨人、その後、二回目以降の実験では巨人のサイズが小さくなっていった。
三回目に至っては10メートルにも満たない状態で、巨人も不完全な状態だったという。さらには、意識の混濁も激しく暴走してしまった。
エレンの強化訓練はシガンシナ区決戦以降もハンジさん主導で行われていたのだろうか。今回の戦いをみてそんな風に思った。