ほっそい糸の上を綱渡りでなんとか突破してきたハルヒロたちですが、とうとうこの巻でメリイが犠牲になっていまいましたか。
ランタも忘れないでというツッコミもありますが、消息不明とはいえきっと生きてることでしょう。置手紙という生死を曖昧にした終わり方はストーリー上生きていることが多いからw
それよりもメリイですよ!メリイ!!
メリイしか光魔法が使えないあの状況で打開策はあるのか、みたいな流れで次回に持ち越されましたが、そこらへんを書いていきます。
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ストーリー・あらすじ
フォルガンとの戦いも命からがら突破し、ハルヒロたちはロックらと別れ東ルートからオルタナを目指すことにした。しかしその道は険しく敵地をかいくぐるギリギリの帰路を強いられた。
危険はそれだけではない、道中に潜んでいる獰猛や野獣にも注意しなければならなかった。サウザンバレーを抜けた頃、ハルヒロたちはレッドバック率いるグォレラの群れから襲撃を受ける!
グォレラとの壮絶な戦いを繰り広げならがようやく辿りついたのは、謎多き人間ジェシーがリーダーを務める小さな村だった。
ジェシーランドと呼ぶその村でハルヒロたちはしばしの休息をとることになる。しかし執念深いグォレラたちの魔の手はすぐ近くまで迫っていた!
メリイの運命
メリイの安否が分からないままラストを迎えた今回。そこらへんを詳しく見てこうと思います。
あの男が言う。
「方法はある。一つだけ」
出典:灰と幻想のグリムガルlevel.10 十文字青 白井鋭利
10巻次回予告でのセリフ。あの男ってのはジェシーのことでしょう。ジェシーの提案を推測してみるに、ハルヒロたちが連行されたときの状況を思い出せばメリイが助かる可能性があるってことですよね。
「ジェシーランドにも、呪医(シャーマン)なら一人だけいる。治療は彼女にやらせるよ」
出典:灰と幻想のグリムガルlevel.10 十文字青 白井鋭利
ジェシーランドには呪医(シャーマン)がいるはずですから、メリイが瀕死状態でだれも回復魔法が使えないという最悪の状況にはならないはずです。
ここで気になるのが冒頭の0章です。
この章ではとあるアメリカ人男性が熊に襲われ瀕死の状態になっていた、そこへ一人の女性が現れて男性に声をかける。
「方法はある。一つだけ」
出典:灰と幻想のグリムガルlevel.10 十文字青 白井鋭利
ジェシーと同じセリフを冒頭に登場させているわけで、どう考えても関係ないわけがない。伏線として考えていいんじゃないのと思うわけです。
熊に襲われたアメリカ人とは恐らくはジェシーのことではないか、そして彼を助けたのがこの男に声をかけた謎の女だと思う。
一つ気になるのがジェシーの並外れた肉体。それは人間とは思えないものでした。ジェシーがなんらかの方法で生き返ったとしれば、その代償があるのかもしれない。
シミュレーション仮説
今回通常とは違い章が0章からはじまっていました。元の世界から記憶を失わないままグリムガルへと現れたアメリカ人男性。
グリムガルはパラレルワールドではないかと一度は疑うも、否定。このアメリカ人が導き出したのはシュミレーション仮説という聞きなれないワード。
シミュレーション仮説についての提唱者は何人かいるようですが、作中で「スウェーデン人の提唱者」とあるので、ニック・ボストロムのことだと思われます。
詳しくはwikiを参照してください。
高性能コンピュータによって宇宙をシミュレートできれば、シミュレートされた宇宙からさらに別のシュミレートされた宇宙が生み出すことが可能になる。
宇宙とは地球はもちろん、地球にいる人間や動物、植物までありとあらゆむものがシミュレートされるわけなので、シュミレートされた世界から別のシミュレート世界を作り出すことは十分に可能なんだと。
でグリムガルも実はコンピュータが創りだしたシミュレート世界の一つなのだというわけ。ただハルヒロたちは元の世界からグリムガルにやってきたわけで、グリムガルで生を受けたわけではないわけです。これについては、
たとえば、シミュレートされた世界Aがある。その中で何番目かに実行されたシミュレーションBがあり、Bの中で何番目かに実行されたシミュレーションCがあるとする。Bのバグか何かで、B内の人間がCに転写されるか移動されるかしたのだとしたら
出典:灰と幻想のグリムガルlevel.10 十文字青 白井鋭利
ハルヒロくんはバグみたいですw
なんかマトリックスみたいな世界観になってきたな。だとしたらハルヒロがいた元の世界もシミュレートされた世界の可能性もあり、なら実在する本当のハルヒロはどこにいるかっていうアイデンティティの問題も含んできちゃうw
もしかしてこの作品って冒険譚という名のSFなのか??
つづく
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