ゴブリンにコボルドと幾多の死線をくぐり抜けて経験値を積んでいくハルヒロパーティ、今回は不死王亡き後最大勢力として居座っているオーガ族とのバトルが展開!
2巻の伏線チョコちゃんが登場してきたり、童貞を卒業したりと、いろいろてんこモリモリなストーリーになっています。
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あらすじ・ストーリー
サイリン鉱山の死の淵でハルヒロが思い出した「チョコ」という名前の女の子。命からがら窮地を抜け出し紙一重でデッドスポットを攻略する。そんなとき宿舎に新入の義勇兵がやってくる。
新たにグリムガルに来たルーキーだ。その中にはチョコと呼ばれる女の子もいた。記憶の中の少女なのか、ハルヒロは彼女のことを気にしつつも記憶はアヤフヤのままだった。
そんな折、ハルヒロたちはデッドヘッド監視砦討伐の兵団指令へ参加することを決める。数日前にオルタナに侵入してきたオーク族への報復がきっかけとなりこの作戦が実行されるという。
兵団指令(オーダー)は報酬を条件にミッションに参加する義勇兵団を募る指令のことだ、要はレイドである。
参加するメリットは金だ。
今回の兵団指令で支払われる金額は1ゴールド。経験を積んできたハルヒロたちは太っ腹な報酬に参加することを決意する。しかしそこにはデッドスポット以上の強大な敵が待ち構えていた!!
ハルヒロのキャラ分析
前回伏線として描かれたいた「チョコ」なる女の子が早くもこの巻で登場する、しかもその出番はけっこうアレでした。
巻をまたいで引っ張った割にはチョコのあっけなさに総スカンを喰らうものの、チョコを通してハルヒロがヨムンガルムに来る前の人物像というのが明らかになってきたのも事実。
そこんところをここでは分析していきます。
出典:灰と幻想のグリムガル level.3 白井鋭利
街並みや自動販売機の風景からハルヒロがいる世界は日本、あるいは日本に似た架空の都市になるんだと思います。
気になるのが向かって右のヒザにある絆創膏。この写真を冒頭で見たとき、ハルヒロのナヨナヨっぷりからいじめられっ子キャラなのかなと思ったんですが、どうもそうではないらしい。
ただクラブ活動とかでバリバリ体を鍛えてるってキャラでもないし、そもそも体が細すぎるし夏なのに日焼けを全くしていない。
運動音痴で転んだか体育の授業で擦りむいたかのだろうか。つまり運動も勉強も並程度のそこらへんにいる平凡な男の子なんだろう。絆創膏はそういった意味合いで描かれているのかな?
ハルヒロとチョコの関係性は保育園からの幼馴染。ハルヒロがチョコに一方的な恋をしていているけど、チョコもうすうすハルヒロの気持ちに気付いてるっていう関係。
自分には不釣り合いだとして「好き」という気持ちを押し殺しているのはヨムンガルムでも同じ。ここら辺の心の成長ってのも今後描かれえるのかな、気になるね。
習得スキル振り返り
例のごとくこの巻でメンバーたちが習得した新スキルをまとめていきます。
- ハルヒロ:腕捕(アレスト)
腕をとらえて肘を極める関節技、喧嘩殺法スキル - ランタ:赫怒払(リジェクト)
接近してきた敵を剣で押しやり一定の距離をとる暗黒闘法 - モグゾー:鋼返し(スチルガード)
敵の攻撃をはね返すスキル - シホル:攪乱の幻影(シャドーコンプレックス)
対象の脳に作用して惑乱させる影魔法 - ユメ:飯綱返り(いづながえり)
低くとんぼ返りをして敵の攻撃を回避する剣鉈(けんなた)術のスキル - メイリ:光の護法(プロテクション)
身体能力や様々な抵抗力、自然治癒力が向上する光魔法、一度に六人までかけられ三十分程度持続、その間左首に光る六芒が浮かぶ
モグゾーォォオォ!!!
この巻の見どころの一つはモグゾーの覚醒でしょう。なんたってハルヒロの同期でありながら、頭が一つも二つも抜きんでているレンジと肩を並べて戦うことになるんですから!
ドンくさいモグゾーがこの戦いをきかっけに脚光を浴びていくんだろうな。今まで主人公のハルヒロがメインでバトルを描いていたから、モグゾーの覚醒によってバトルの描き幅は広がっていきそう。
ただねぇ、ラストがものすご~~く意味深で終わっていたのが気になります。ヨムンガルムは平気で登場人物が死ぬM作品なのでねw
まとめ
相変わらず文章も校正も気になるとこだらけですが、内容はやっぱ面白いんだよな~~。ハルヒロとチョコの関係、そしてモグゾーの覚醒と読みどころは多い。
ヨムンガルムへ来る前の世界にも少しずつ触れてきているので、そこらへんもチェックしてストーリーを追っていくといろいろ考察できると思います。
つづく
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