漫画「ゲレクシス」全2巻考察 主人公はバウムクーヘン店長www

しょっぱなから爆笑せずにはいられない主人公設定、バウムクーヘンをディスってるわけじゃありません。

ですが、久しぶりの新作が単行本で読めると意気揚々とページを開いてみるや、

ゲレクシス
出典 ゲレクシス1 古谷実

もうこれだからね、期待感はマックスです。

絶妙な笑いは健在、これこそ古谷イズムですわ~。「バーム」じゃなく「バウム」と表記してるところも作者の意欲を感じますwww詳しくはwiki「バウムクーヘン」で調べてみてください。

さらにもう一つ朗報が、ここ数年の作品といえばシリアスなものが多かったけど、このゲレクシスはおっさんが鬱になるような展開はなし!

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ストーリー・あらすじ

ゲレクシス
出典 ゲレクシス1 古谷実

父親から譲りうけたバウムクーヘン「ニシムラ」の店長として働く西村たつみ、40歳の誕生日にバイトの倉内ゆうこに好きな人がいることを打ち明ける。

バウム人生一筋だった西村にもようやく春が訪れようとしていた。倉内にはっぱをかけられその彼女に会いにいくことになる。しかし、いつもこの時間の公園にいる愛しの彼女。

今日もその女性がいることを確認するや急に緊張しだす西村。しかし倉内には女性が視えないと言い始める。目を凝らしてみてもそこには一本の木があるだけなのだ。

ゲレクシス
出典 ゲレクシス1 古谷実

西村にしか見えない幽霊なのか、それとも妄想か、はたまた頭の病気なのか。自分は病気なんかじゃない!と勇気を出して声をかけるやいなや。

ゲレクシス
出典 ゲレクシス1 古谷実

彼女の顔が肥大化し人間とは思えない姿へと変貌してしまう。そして大西もまた化物へと姿を変えてしまう。

ゲレクシスとは?

古谷作品と言えば生物の名前が付けられたタイトル。たとえば「ヒミズ」はモグラ科の哺乳類、「わにとかげぎす」はワニトカゲギス目に属する魚、「ヒメアノ~ル」も小型爬虫類の総称を指しています。

ならゲレクシクもなにか生物の名前が付けられているのかといえば、そうではないらしい。おそらく古谷先生が作った造語で意味は単行本2巻で説明していた。

ゲレクシス
出典:ゲレクシス2 古谷実

この世にいてもいなくてもいい比率が完全に半々になった人間のことを「ゲレクシス」と呼ぶようなのだ。教えてくれたのは森に生えている一本の木。

まぁ、普通に解釈すれば木に宿っている神様、日本では八百万の神信仰があるわけで不思議な世界観だけど、日本人にとってはさほと抵抗がない(と思うのだが)。

ちなみに公園を出ようと思ったら見知らぬ森が目の前にそびえていたのは、日本の昔話に描かれる「神隠し」を彷彿とさせる。

神隠しとして有名な昔話と言えば浦島太郎。

浦島太郎

亀を助けそのお礼に竜宮城に招かれた、これもいわば現実から竜宮城という異世界へと言ったわけだ。本人は連れ去られた感はなくとも「忽然と消えた」という点において神隠しの典型的と言えますよね。

ただ、バウムクーヘン店長は自らが奇妙な生き物に代わるという「神隠し」に遭遇する。なぜこんな姿になったのかは、それこそ古谷ワールドとしかいいようがない。

けど浦島太郎では竜宮城から現実世界に戻ってきたときには何百年と時間が経過していた。

神隠しをモチーフにした昔話には時間軸が違う二つの世界が登場する作品が多く異世界の時間経過が現実世界よりも早く過ぎ去るといった展開をよく見かけます。

しかし、ゲレクシスでは木の説明から考えるに人間に戻るときはヘンテコな生きモノでいた時間はリセットさせることが分かる。

元に戻るのは本人だけではなく現実世界も一緒に元に戻るという点で浦島太郎とは違っている。ならこれはどういうことなのかと言えば、

パラレルワールド

それはパラレルワールドってやつですね。

ゲレクシスでは現実世界とは別のどこかにあるけど、そこは異世界ではない。現に化物になった店長が自分の店を見つけてますからね。

ただし化物の姿から人間に戻るとき、姿だけでなく時間までもが補正されていた。夢と錯覚するほどに。

ヘンテコ生物から人間に戻った時、誕生日会をしていたときに戻っており、そこからの店長の日常は別の人生を歩んでいったので一種のパラレルワールドを描いていたと思う。

ゲレクシスは木霊がモチーフ?

ゲレクシスが神隠しや日本の昔話を参考にしたと考えるなら、店長がへんてこな生き物は木霊(コダマ)がモチーフになっている可能性は高い。


ゲレクシス

木霊といえは「もののけ姫」に登場する白くてカラカラと音を立てる生きモノ。このキャラは木に宿っている精霊を描いていた。

バウムクーヘン店長らが山に瞬間移動させられたことや、白い容姿や背丈を考えると木霊と関係があるのではと思ってしまう。

しかしゲレクシスには純平のような全身が体毛で覆われたものもいたわけだけど、木霊の姿はなにも小柄で白い生きモノとは限らない。

ブリタニカ百科事典の「木霊」の説明によれば、火の玉や大入道といった妖怪も木霊が変化した姿とも言われているそうな。

木霊にはさまざまな姿が存在するらしいが馴染み深いのは、やはりもののけ姫のあの白い生きモノ(精霊)を真っ先に連想してしまう。

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まとめ

全2巻ですが序盤の読者への惹きつけ方はさすがとしか言いようがないほどワクワクさせられました。

2巻で終わっちゃいましたから中弛みもなにもないですが、序盤の面白いさの割には中盤からの多少の失速感はあったけど、おっさんの立ちションとの鉢合わせとかツボってしまう箇所がいくつもあり十分楽しめました。

ラストのオチはぜひ本書で。

ゲレクシス 古谷実
出版社: 講談社
発売日: 2016/9/23
言語: 日本語
ASIN: B01LW3XB4S

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