2019年冬アニメにおける覇権アニメとして一部ネットで、期待大されていたような、いないような作品「盾の勇者の成り上がり」。
いわゆる「なろう系作品」のアニメ化で、今までの異世界なんちゃら物語とは一線を画す作品として、大いに盛り上がっていたそうな。
放送される前までは...
そんで、実際にフタを開けてみれば、思ってたよりも、いや、思った以上にスベったような(個人的意見)。ただ、作品自体は面白い。
とはいえ、原作を買うつもりはなく、無料のなろう作品を読んでも文章が高尚すぎて、そっと閉じてはしまったのだが面白さはあると思う。
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盾の勇者への迫害
盾の勇者の成り上がりはラノベ定番の異世界もの。いたって普通の大学生・岩谷尚文(いわたになおふみ)が、ひょんなことから異世界へと転送。
盾の勇者としてメルロマルクに召喚される。
尚文の役目は、世界を破滅に導く波(なみ)をはねのけること。波からは幾多のモンスターが襲いにやってくる、ソイツらを倒すのが勇者の役目。
メルロマルクに召喚された勇者は尚文を含めて全部で四人。
剣の勇者・天木錬、弓の勇者・川澄樹、槍の勇者・北村元康
異世界に召喚された尚文たちは、メルロマルク城の謁見の間に降り立つ。だが、盾の勇者にだけなぜかアタリが強いのだ。
ストーリーが進むにつれて、尚文への対応の酷さは劣悪に。とりわけ国王との関係が絶望的に悪く、尚文への迫害はエグさを増していく。
伝説武器のみ使用可能
勇者に与えられた伝説の武器には「禁止事項」が設けられている。その内容とは、伝説武器以外の使用ができないというのも。
出典:盾の勇者の成り上がり myシアターD.D. | Amazon Prime
使用武器?防具じゃなくて??
尚文の場合であれば、盾以外の武器(というか防具だけど)の使用が不可。つまり、防御だけで攻撃できない名ばかり勇者というポジション。
ただ、盾の本来の役割は武器ではなく防具、使用武器にカテゴリされていることに違和感を感じるものの、その謎はストーリーが進むにつれて明らかに。
勇者が持つ伝説の武器は、さまざまなスキル習得が可能、武器が進化するのだ。尚文の盾は攻撃スキルも習得できるため、盾のみで波と戦うことができるようになる。
とはいえだ。
盾が防御にも武器にもなることで最強説が浮上。尚文だけで波を払う回が登場したことで、盾の攻撃力の高さも証明された。
盾以外無能(とくに槍)
メルロマルクに召喚されてから、国王による執拗な嫌がらせより、尚文はガッサガサに心が荒(すさ)み、守銭奴キャラになり下がってしまう。
とはいえ、根は優しい性格であることは忘れてはいけない。そもそも、金にがめついのは尚文以外の勇者の方なのだ!
第1話において、メルロマルクに召喚された勇者たちに、国を守ってほしいという国王の要求に「報酬はあるのか?」と尋ねていたのは剣の勇者・錬。
出典:盾の勇者の成り上がり myシアターD.D. | Amazon Prime
さらに、中二病を引きずったような上から目線の言葉や態度、はじめは尚文以外の勇者の態度こそ厚かましかったのだ!
「飼いならせると思うな」
「甘く見てもらっては困ります」
とかなりの強気発言。
根が中二病なもんだからこそ、その後の無能っぷりは当然と言えば当然か。三人の無能っぷりは実は第一話のセリフから匂わせていた。
その後、北の国でのレジスタンス革命やドラゴン討伐など、いずれも中途半端な解決により、剣・弓・槍の尻ぬぐいを結果的にするハメになる尚文。
槍の勇者は問題外として、弓や剣の勇者もなぜかストーリーが進むにつれて弱くなっていくという謎の補正が発動するように。
ある意味斬新な展開・・・なのか?
必殺技が雷属性のみ
四人の勇者の力量が決定的になったのが13話での波のとき。グラスが登場した回である。このとき勇者が使った攻撃がいずれも雷属性。
弓の勇者・川澄樹⇒サンダーアロー
槍の勇者・北村元康⇒ライトニングスピアー
どうやらこの世界では雷攻撃が最強らしい。原作ではここの件(くだり)はどうなっているのか気になるところ。
細かい説明を省いた、アニメ化あるあるの独自展開の可能性も捨てきれなが、理由はなんにせよ、全員そろって雷属性は可笑しすぎるだろ!と言わざる負えない。
緊迫の戦いを見せつつもシュールな笑いを視聴者に提供する狙いがあった可能性はあるかもしれない。三バカ勇者の雷攻撃に、尚文は
「雷系統ばかりじゃ意味がない!」
と冷静かつ的確なツッコンをしていたのも見逃せない。ちなみにだが、この波では尚文がアイアンメイデンを発動させ敵を倒していた。
最強武器が本来防御であるはずの盾だったとは。この時登場したグラスは、尚文以外勇者とはみなしていたなかった。
マインが鬼畜
そもそも、なぜ尚文が人間不信に陥ったのか。一時はなにを食べても味がしないという、味覚障害にまで精神が擦り切れていたほど。
異世界に来てまで鬱にならなきゃいけないのか。
本来なら現実がクソで、異世界で人生やり直すマンになるというのが定番である。放送前に「一線を画す異世界物語」というのは、こういう意味で使っていたのだろうか?
出典:盾の勇者の成り上がり myシアターD.D. | Amazon Prime
尚文が人間不信に陥った原因は、マインによる裏切りだった。マインのウソの証言により、婦女暴行のレッテルを張られてしまう。さらには国王とも反りも合わず。
なら、なぜこれほど尚文は嫌われるのか?
どうやら尚文というよりも「盾の勇者」との間に因縁がありそうなのだ。これにすでにシーズン2にて伏線回収がされそうな予感。
ちなみに13話をご覧になっただろうか?
メルティの暗殺を企てるマインだが、フタを開けてみればあからさまな魔法攻撃で殺そうとする。剣も弓の勇者もいる目の前での所業。これでは暗殺もなにもない。
黒幕はマイン、てめぇだろと自ら告白しているようなもの。心が病みすぎていて意味不明である。ここまでくるとさすがに引いてしまう。
盾の勇者の成り上がり
ストーリーとしては異世界に来た主人公がはじめはボロボロの状態にされて、そこから成り上がっていくストーリー。
ただ、尚文が成り上がるのはいいけど、他の勇者がストーリーが進むにつれてバカになっていくのはいかがなものか。
盾にも攻撃スキルが付与されたことで、防御としての役割以外の力を身につけたけど、シーズン2ではどんな展開になっていくのか、できれば転スラのように手抜きラストにだけはならんでほしい。
まぁ~、ラフタリアとフィーロがいるからラストまでは見るけど、原作までは手は伸びんかな。ちなみになろう作品なので無料で原作は読めます。
最後に、元康、テメエだけは許さねえエ!