16巻からいよいよ新章へと突入です!前回からおよそ1年振りの出版ですが、その内容はすごく濃厚でした!!
次々に明かされる真相、ただ、明らかになったものの、詳しい詳細はまだ不明なところが多く、真実はまだまだ闇の中。
ダンまち16巻のあらすじ・ストーリー
まずはダンまち16巻のあらすじをざっくりと振り返っていきます。今回のストーリーは一読しただけじゃなかなか理解しにくい内容でした。
そこで、未読派はもちろん、既読派の人ももう一度ストーリーを振り返ってみると、さらに理解できるはずです!
シルからの恋文
ある日ヘスティアの本拠(ホーム)にフレイヤ・ファミリアの団員、侍従頭のヘルンが手紙を携えて訪ねてきた。
ヘルンの目的は、とある女性からあずかった恋文を渡すこと。手紙を受け取ったベルは、さっそく封を開けて読みはじめる。
ベルさん 今度の女神祭、二人だけでデートしてください
シルより
出典:ダンまち16巻 大森藤ノ SBクリエイティブ
シ、シルさん!!?
豊饒の女主人のウエイトレス、いつもダンジョンに潜る前に、お手製のお弁当を渡してくれるシルよりデートのお誘いですッ!
当然、仲間たちは黙っちゃいないw!ヘスティアはじめ、お目付け役のリリは、恋文という大胆な行動に驚きをみせる。
にしても、なぜシルのお使いをフレイヤ・ファミリア、しかも侍従頭ほどの人物が引き引けたのか、シルとは一体何者??
ベルの改造計画
とにもかくにも、恋文をもらったベルは、シルに真相を聞くために、彼女が働いている酒場「豊穣の女主人」へと向かった。
だが、その道中、思わぬ邪魔が入る。フレイヤ・ファミリア所属の白妖精、ヘディンによりベルが拉致られてしまう!
ヘディンがベルに接触した理由は、シルとのデートの件。デートするに値する漢か否かを見定めにきたというのだ。
だが、今のベルではシルには不釣り合いと判断、デート当日までの5日間、ヘディンによる地獄のベル改造計画を実行、ベルに拒否権はない!
ベルとシルのデート
そして、女神祭当日を迎える。ヘディンによる徹底的に調教されたベルは、デートの達人の域に達していたw
デートでは常に男が女性をリードすべし!ヘディンからのデートの極意を忠実に実行していくベル。自らシルの手をつなぎ、綺麗だと言葉にする。
顔を真っ赤にしながらもシルへのエスコートは怠らない!そんな二人のいちゃいちゃデートを、密かに護衛するフレイヤ・ファミリアの姿があった。
もう一人のシル
デートは二日目も続いたが、昨日と違いシルの態度に違和感を感じたベル。さらに、周囲の状況も激変していた。
昨日まで、フレイヤ・ファミリアからの手厚い警護を受けていたシルが、今日はなぜか団員らに命を狙われているのだ!
理解が追いつかない状況で、シルを必死で守りぬくベル、なんとか追手をまくことに成功し、二人きりになったとき、シルが本性をあらわす。
ベルに恋心を抱く乙女を演じながらも、バッグに忍ばせていたのはナイフ、隙を狙い背中に突き立てようとしていた!
シルに感じていた違和感の正体、それは、ベルに向ける殺意だった。早々に気づいていたベルはシルを警戒しこう告げた。
貴方は誰なんですか?
出典:ダンまち16巻 大森藤ノ SBクリエイティブ
目の前にいるシルが「本物のシル」ではないことをはじめから見破っていたのだ。もう一人のシル、その正体とは。
シルの正体と真実
偽物のシル、その正体はヘスティアホームに恋文を届けてにきたヘルンだった!ヘルンはシルへと姿を変え、ベルに近づいた。
すべてはフレイヤ様への崇拝ゆえの愚行。フレイヤの寵愛を一心に浴びるベル、そんなベルに対する嫉妬、恨み、怒りが殺害へと至った。
しかしである。
ベルへの攻撃は、少年に傾倒するフレイヤの意向では当然ない。主神の意に背くヘルンの暴走、他の団員の逆鱗に触れ、狙われることになった。
本物のシルはどこへいった?
二日目にベルの前に現れたのは偽物のシル、なら本物のシルはどこへいったのか?ベルはシルを探すべくオラリオを探し回り、そして見つけた。
ダイダロス通りの煉瓦ベンチに座って、いや、待っていたシル。ベルの存在に気づき、怯えながらも、勇気を振りしぼり告げる。
「好きです、ベルさん」
出典:ダンまち16巻 大森藤ノ SBクリエイティブ
告白の重さに胸が苦しむベル。好意を拒むことがどれほど辛いものか、それでも、シルの告白を受け止め、残酷でも答えなければならない。
「ごめんなさい」
出典:ダンまち16巻 大森藤ノ SBクリエイティブ
ベルへの恋は叶わなかった。
ベルに断られたシルは、「オッタル」とオラリオ最強の冒険者の名を呼ぶ。そして、少女の姿が妖艶な姿へと、フレイヤの姿へと変わる。
「シルの時間はもう終わり」
「準備をして。あの子を盗りに行く」
と告げた。
ダンまち16巻の深堀り考察
ストーリーを整理したところで、ここからはネタバレありあり考察回。今回考えるのは以下三つ、一つずつ見ていきます!
- フレイヤ・ファミリア構成員
- 最後の英雄とはベル?
- シル(フレイヤ)の正体
フレイヤ・ファミリアの構成員
イシュタルとの戦いなどで登場してたものの、詳細な構成メンバーについては本編では触れてませんでしたが、26巻にて明らかに。
名前 | 特徴 |
オッタル | 団長、オラリオ最強冒険者 |
アレン | 副団長、160センチの小柄な猫人、二つ名「女神の戦車」 |
ヘディン | 白妖精(ホワイトエルフ)、二つ名「白妖の魔杖」、魔法剣士 |
ヘグニ | 黒妖精(ブラックエルフ)、二つ名「厨二病乙」、魔法剣士 |
ガリバー兄弟 | 四兄弟の小人族、二つ名「炎金の四戦士」、アルフリッグ、ドヴァリン、ペーリング、グレール |
豊穣の女主人との関係性
そもそもこの店こそが「美の女神」の息がかかっているのでは
出典:ダンまち16巻 大森藤ノ SBクリエイティブ
フレイヤと豊穣の女主人との関係については、これまでにも匂わせる場面はあったものの、その疑惑が今回で確信になりました。
ウエイトレスの一人である猫人アーニャが、元フレイヤ・ファミリアに所属しており、派閥内競争に敗れ追い出された過去が判明。
さらに、アーニャの兄が副団長アレンであったことも明らかに。リューの過去エピのように、いずれ他メンバーの過去エピも描かれる?

最後の英雄とはベルのこと?
シルとベルとのデートの中で登場した英雄橋。この中で、今後の伏線となるような描写がありましたよね。この場面です。
古の竜を打ち倒した「最後の英雄」が、空白の座に収まる時・・・ようやく、この「英雄橋」は完成する
出典:ダンまち16巻 大森藤ノ SBクリエイティブ
最初の英雄アルバートの銅像の前はいまだ空席のまま。そこに立つには黒竜を倒したもの、つまりベルのことを指していたのか?
ベルは英雄に憧れ、英雄願望(アルゴノゥト)なんて能力も発現したほど。最後の英雄=ベルという伏線と考えても違和感はない。
さらに、ベルの祖父はゼウス、ゼウスは黒竜との戦いに敗れた。祖父が成し遂げられなかった宿敵をベルが果たす、なんて展開は十分ありそう。
シルの正体
26巻における最大の謎は「シル」の正体。今回明かされたのは、シルとフレイヤが同一人物だったことです。
シル=フレイヤ
シルはもともとスラム街(ダイダロス街道周辺に住んでいた)出身の女の子でしたが、フレイヤが偶然通りがかりシルに欲しいものを訪ねた。

ともかく、シルという人間の女の子と女神フレイヤは出会い、そして、二人は入れ替わった。で、問題はこのときの説明。
「シル」という名前を献上し、「ヘルン」という神の名を頂戴したのだ
出典:ダンまち16巻 大森藤ノ SBクリエイティブ
フレイヤはシルの名前をもらう代わりに、自分の名前、ただし、フレイヤではなくヘルンという名前を与えているんですよね。
このヘルンとは一体なんなのか、ここです。
フレイヤに関係する名前なのか、別の女神の名前なのか、結論から言えば、フレイヤの別名のような名前と個人的には理解。
二人の契約により、シルはフレイヤに、そして、ヘルンというフレイヤの一部と思しき存在としてシルはヘルンとなった。
【補足】北欧神話における女神フレイヤ
ダンまちは、北欧神話の影響が色濃くあるけど、フレイヤは北欧神話に登場する豊穣の神にして、様々な名前を持つ女神でもあります。
マルデル、ゲヴン、グヴン、スュール、そしてヘルン。フレイヤの別名の一つに「ヘルン」という名前があります。

フレイヤの行動と心理変化
押さえておきたいのは、二人の入れ替わりは、ベルの存在を知る前のことなので、ベルとは直接的な関係はないということ。
なのに!なのに!なのに!
あの少年が現れた!
あの男が!!出典:ダンまち16巻 大森藤ノ SBクリエイティブ
ヘルンのセリフから、ベルと出会う前から入れ替わっていた。それだけに、なぜフレイヤが人間との入れ替わりに興味を持ったのか不思議です。
いずれにせよ、シルはベルの想い人も純粋さも知ってます。強引な方法はとらず、遠くから凝視し続け一人悦に入ってたわけでしょw
でも、状況が変わった。
ベルを意識する女の子がどんどんと登場して、シルにも焦りがではじめ、今回のデートになった。そんな乙女心がキッカケでした。

冒頭プロローグで、シルがリューにベルへの気持ちを伝えたのが象徴的でした。でも、結局シルの気持ちをベルは拒んだ。
そして、激オコしたフレイヤ様は力づくに出る。ただ、ベルの純粋さはフレイヤが一番知ってるところで、絶対拒絶するでしょ。
オッタルを呼んだってことは、、、フレイヤはこのまま派閥争いへと持ち込むのか。ん~、この先の展開が非常に気になります!
ダンまち16巻まとめ感想
フレイヤの「女神の軛(くびき)」から解き放つなんて心情を読むと、フレイヤは女神を捨て、普通の人間になる覚悟さえあったみたい。
だからこそ、ヘルンはベルに激しい敵意を向けたんだけど、フレイヤ・ファミリアにとっては、ヘルンの乱心はある意味助けられたのかな。

ちなみにフレイヤとシルは同一だけど、肉体は別々に存在してるっぽい。中央広場でフレイヤとシルが同時に登場してたからね。
あと、ヘルンは変神魔法が使えるけど、神の力がないため他の神からは、違和感ありなりな中途半端な神として映ります。
なので、神の前での使用は避けてたはず。これまで登場してたフレイヤがヘルンの変神した姿ってこともないかな。
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