呪術廻戦の主要キャラの一人・伏黒恵(ふしぐろ・めぐみ)。女の子のような名前は、父親の伏黒甚爾(とうじ)が名付けたもの。
恵を産んでまもなくして母親が死亡、これを機に甚爾はやさぐれ息子を捨てた。恵の幼少期は一般的な家庭とは程遠い人生を送ります。
そんな伏黒がどうやって術師の道へと足を踏み入れたのか、彼の強さはもちろん、生い立ちや恵の周囲にいる人間関係にも触れていきます。
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伏黒恵のプロフィール
学 年 | 呪術高専1年生 |
身 長 | 175センチくらい(成長中) |
術 式 | 十種影法術 |
このみ | 揺るがない人間性のある女性 |
好 物 | 生姜にあうもの |
苦 手 | パプリカ |
伏黒恵は呪術界のエリート家系、御三家の一つ禪院家(ぜんいんけ)出身の甚爾(とうじ)の子どもとして誕生します。
恵まれた家柄、、、と思いきや、恵の生い立ちはかなり複雑。それは、彼の父親である甚爾と禪院家との関係を知る必要があります。
禪院家での人間以下の扱い
禪院家で重要なのは人間よりも術式。術式至上主義の禪院家において、術式に恵まれずに生まれてきたものは人間以下の扱いになる。
問題は恵の父親・甚爾(とうじ)の術式です。残念ながら甚爾は術式はおろか呪力すらなかったことから、かなりヒドい扱いを受けていたようです。
それが原因で禅院家を出て、その後、のちの恵の母親となる恵ママ(名前不明)と出会い、伏黒姓を名のります。
けど、恵ママの死亡をきっかけに恵を捨て、再びやさぐれ暗殺稼業に。高専の敵として若き日の五条とも戦っています。
甚爾(とうじ)に捨てられた恵のその後
恵ママの死後、甚爾(とうじ)は女のところを転々とするヒモ生活を送りますが、その中の女性に連れ子がいました。
津美紀と恵はしばらくは甚爾と津美紀の母親(名前不明)との四人生活だったようですが、恵たちを置いてある日蒸発。
出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社
クソみたいなヒドい話ですが、そんな恵たちに手を差し伸べたのが五条悟。五条のおかげで恵たちは人並みの生活は送れていたようです。
五条が恵に接触した理由
ちなみに、なんで五条が幼少期の恵に接触したかと言えば、これもクソ親父こと甚爾(とうじ)が関係しています。
出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社
甚爾は自分の息子が術式の才覚があることを見抜いていたようで、恵を禪院家に売ろうと取引していたようです。
まさに外道!
悟が接触したのは禪院家との間に入り、恵の人身売買を阻止するためでした。そして、あっさり解決してしまった。
さらには、高専から金銭的援助も取り付けた。恵は五条をデリカシーのない奴と思っているが、(一応)恩人とも思ってる。
恵が術師になったのは姉のため
両親の蒸発後、恵は義姉・津美紀(つみき)と暮らしていましたが、中学の時、原因不明の呪いによって、津美紀が意識不明の状態に。
恵曰く、津美紀は善人のかたまりのような人間。そんな人間が、ある日突然、呪いにかかり彼女の人生を無慈悲に奪い去った。
不平等すぎる世界を恨むようになった伏黒は、自分が善人と思う人間だけは無条件に助ける思想を持つようになります。
姉の一件がきっかけとなり、これまで術師になることに否定的だった恵だったが、姉の呪いから助けるべく、術師の道へと進んでいく。
伏黒恵の強さへの系譜
術式の天性の才能を持つ伏黒は、これまでの作中において、飛躍的に実力が向上するターニングポイントがいくつかありました。
十種影法術のデメリットを克服
恵の術式、十種影法術は影を媒介に式神を呼び寄せる術式ですが、影を作る際に両手で印を結ぶ必要があり、これがデメリットでした。
戦闘時に武器を持っていると印が結べず、かといって印を結ぼうとすれば武器を捨てる必要があり、隙が生まれてしまう。
出典:呪術廻戦2巻 芥見下々 集英社
影に潜れることを発見したことで、武器を収納できることに気づいた恵。自由に武器を取り出せることで攻撃の幅が広がってく。
その後は武器だけでなく、恵自身も影の中に入れるようになり、隠密行動や対象に気づかれずに倒すこともできるようになっていく。
死亡フラグから領域展開会得へ
恵は9話で登場した「奥の手」によくも悪くも頼っていた。自分の命を代償にすればなんとかなる、それが恵の考え方でした。
そんなメンヘラ的考えを矯正したのが五条悟。「死んで勝つ」と「死んでも勝つ」は違うと説き、さらなる成長を促した。
出典:呪術廻戦7巻 芥見下々 集英社
八十八橋での特級との戦いでは、勝ち目のない相手に、奥の手以外の選択肢を模索し、死線の中で不完全ながらも領域展開を発動してみせた。
恵と宿儺の不気味な関係
恵に興味を示すのが宿儺。八十八橋で宿儺の指を取り込んだ特級呪霊に勝利したとき、宿儺は恵の成長をなぜか喜んでいた。
さらに不気味なのが、恵を助ける行動もしていることだ。渋谷事変で、恵は制御しきれない魔虚羅(まこら)を呼び寄せます。
出典:呪術廻戦14巻 芥見下々 集英社
案の定、魔虚羅は暴走しこのままでは確実に恵は死亡。このとき、魔虚羅を倒し恵を救ったのが、何を隠そう宿儺だった。
宿儺はなぜ恵を気にかけるのか。現在の最有力考察として、宿儺復活のために恵がなんらかの目的で必要なのではと言われている。
伏黒恵の術式考察
ここからは、恵が使用する術式の数々を考えていきます。十種影法術や領域展開など、それらの特徴をまとめていきます!
十種影法術(とくさのかげほうじゅつ)
恵の術式は、禪院家のみが使える十種影法術。影を媒介に式神を使役させる技で、父親の血筋から恵もこの術式が使えます。
術式名には「十種」とあるものの式神の数はそれ以上。独自の式神を生み出すことも可能で、恵オリジナルの式神も生み出しています。
また、これまで登場した式神が十種に満たないのも理由がある。実は、式神を操るためには「調伏」という儀式を成功させる必要があるのだ。
出典:呪術廻戦6巻 芥見下々 集英社
象型の式神「満象」を呼び出したときに、伏黒が言っていたのがまさにそれ。操りたい式神を呼び出し服従させる必要があり、これを調伏という。
式神を従わせられたら、晴れて自由に操ることができる。恵がこれまで調伏に成功させた式神は、六体を数えます。
式神一覧
玉犬(ぎょくけん)(白・黒⇒渾)
犬型の式神で玉犬・白と玉犬・黒がある。このうち玉犬・白は、過去の戦いにて破壊されたため呼び出すことができない。
十種影法術では、完全に破壊されてしまった式神は二度と呼び出すことができないというルールが存在します。
これまで破壊された式神- 玉犬・白
- 大蛇
出典:呪術廻戦6巻 芥見下々 集英社
ただし、破壊された式神の術式と力は他の式神に引き継がれる。玉犬・白の意思は玉犬・黒へと受け継がれ、玉犬・渾(こん)へとパワーアップした。
鵺(ぬえ)
仮面をつけた巨大怪鳥型の式神。飛行することができ、人間を背中に乗せて移動手段として利用することも可能です。
体は帯電しており、突進攻撃の際には敵が痺れる描写もある。攻防、移動手段とバラエティ豊かな行動を可能にしています。
大蛇(おろち)
死亡(涙
序盤で宿儺に破壊された蛇型の式神。成人男性をまるまる飲み込めるほどの口を持ち、敵をかみ砕く攻撃を見せていた。
また、敵に巻き付いて行動不能にすることもできる可能性はあるものの、作中ではその前に破壊されてしまった。
蝦蟇(がま)
7話にて登場した人間大サイズの巨大カエル型の式神。160センチの野薔薇を飲み込めるほどのサイズ感。鳴き声は「ゲロンチョ」。
伸伸縮自在の舌で攻防両方が可能。敵の体を絡めとったり、逆に味方の体を絡めとり安全な場所へと誘導するなどの使い方がある。
不知井底(せいていしらず)【特殊】
本来、十種影法術には存在しない式神。恵がオリジナルで考案した式神のため、ほかの式神とは少し異なる点がある。
破壊されても何度でも呼び出せる。ただし、不知井底を作る上で素材となった「蝦蟇」と「鵺」のどちらかが破壊されると呼び出せなくなる。
容姿はカエルに羽が生えた式神で、拡張術式と呼ばれる術式により生まれた式神。恵が使う十種影法術で呼び出せる式神は理論上11種になる。
満象(ばんしょう)
6巻で登場した象型の式神。伏黒は戦い方において複数体の式神を出して戦っているが、満象は呪力消費が激しいため基本単体で呼び出す。
鼻から大量の水を噴射することができるほか、象型の式神の名に相応しく、その巨体を活かした突進攻撃などもある。
脱兎(だっと)
兎型の式神。攻撃力はほとんどないが、一度に何百体もの式神を出すことができる。主に、戦闘離脱時の目くらましや相手の追撃妨害に使用。
式神一覧十種影法術 | |
①玉犬(ぎょくけん) | ⑥脱兎(だっと) |
②蝦蟇(がま) | ⑦- |
③大蛇(おろち) | ⑧- |
④鵺(ぬえ) | ⑨- |
⑤満象(ばんしょう) | ⑩八握剣異戒神将魔虚羅 |
【特殊】不知井底(せいていしらず) |
最強の式神・八握剣異戒神将魔虚羅
出典:呪術廻戦117話 芥見下々 集英社
調伏は済んでないものの、十種影法術の中でも最強の式神とされるのが14巻にて登場。その名は「八握剣異戒神将魔虚羅」。
実は魔虚羅(まこら)に関する伏線は序盤ですでに登場していました。宿儺との戦いで奥の手として繰り出そうとしていた技です。
出典:呪術廻戦6巻 芥見下々 集英社
窮地に追い込まれた恵は「ふるべゆらゆら」と唱えて、なにかを呼び出そうとしてましたが、これが魔虚羅(まこら)だったんです。
魔虚羅は最強の式神とされ、歴代の十種影法術使いの誰一人として調伏できていない式神。対呪霊に特化した退魔の剣の使用。
さらには背中にある陣が回転することで、一度受けた攻撃を見切れる+全回復というチート能力も備えています。
江戸時代の五条家との御前試合
江戸時代、五条家と禪院家は御前試合の席でガチ勝負を繰り広げたことがあるんですが、そのときの勝負は両方とも死亡。
当時の五条家当主は六眼持ちの無下限術師使い、一方、相手側の禪院家当主は十種影法術使いだったという。
禪院家当主が六眼持ちと互角に戦えたのは、調伏の儀に魔虚羅(まこら)を呼び出したため、そう、恵と同じ作戦で相打ちに持ち込んだのだった。
領域展開「嵌合暗翳庭」
八十八橋での特級とのタイマン勝負に挑んた恵、このときはじめて領域展開に成功。不完全ながらも領域展開を発動させます。
出典:呪術廻戦7巻 芥見下々 集英社
不完全な理由は、現実世界に領域という疑似空間を重ねる感覚が掴めないためだ。領域展開は大きく二つの効果が付与される。
- 術式の大幅底上げ
- 必中(必殺)
嵌合暗翳庭(かんごうあんえいてい)は、領域が未完成のため、敵を閉じ込める役割がない、つまり、必中効果が適用されていない。
術式の大幅な底上げのみが付与されるため、実際のところは、領域展開と名ばかりの領域ながら、実践でもガンガン使っていくのが恵スタイル。
死滅回遊編で登場したレジィとの戦いでは、体育館という物理的空間を、領域展開として無理くり転用することで疑似的な領域展開を作り上げた。
また、恵の領域内はバフ効果により、複数体の式神を生み出すことができるが、呪力とのバランスからか鵺や蝦蟇などの姿が多い。
出典:呪術廻戦7巻 芥見下々 集英社
領域内では、式神が破壊されても呼び出し可能なことから、通常時に適用されるルールは領域内では無効なようだ。
伏黒恵のキャラ分析まとめ
- 十種影法術の残りの式神
- 姉・津美紀の呪いの正体
- 宿儺が特別視する理由
十種影法術の残りの式神の正体や、奥の手、姉の呪い、父親との関係とまだまだ気になる伏線はモリモリ盛りだくさん。
そしてなによりも、宿儺が恵を特別視している理由も気になるところ。主人公の虎杖以上に伏線が多く今後の展開が楽しみなキャラ。
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